2013 Fiscal Year Research-status Report
食物アレルギーをもつ小児の食物除去の解除過程における小児と家族の体験
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24792504
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
齊藤 千晶 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (70347376)
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Keywords | 食物アレルギー / 小児 / 食物除去 / 解除 |
Research Abstract |
食物アレルギーは、正しい原因アレルゲンの診断に基づいた必要最低限の食物除去を行い、適切なタイミングで経口負荷試験を行い、結果に応じて食物除去を解除していくことが大切である。 本研究の目的は、食物アレルギーをもつ小児と家族の体験のうち、食物除去の解除過程に焦点を当て、小児と家族の体験および周囲に期待するサポートを明らかにすることとしている。 今年度は、前年度から継続している小児・母親への面接調査を行い、計6組の母子からデータが得られた。食物除去を解除することは、小児にとっては「食べたことのないものへの興味」「うれしい」気持ちがある一方で、「症状誘発を恐れる気持ち」が述べられた。解除過程においては、母親は、小児が解除食物を摂取しやすいように形態や味を工夫し、解除食物の摂取による症状誘発に備え、量・時間帯に配慮したり、実際に症状が出現した際にはそれに対応していた。このような小児と家族の体験から、食物除去を解除する小児と家族への支援として、食物除去を解除する際の目標の共有、解除過程に起こる問題の解決、頑張りの承認等が示唆された。 これらの結果については、平成26年度の日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会、日本小児看護学会学術集会にて発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初2年目に予定していた面接調査を前倒しで初年度から行ったところ、計画で初年度に予定していた質問紙調査は不要であると判断された。 調査結果のまとめ、公表を年度内に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の結果を踏まえ、次年度は、食物アレルギーをもつ小児と家族に関わる医療従事者が行う支援の実際について調査を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度に質問紙調査を行わなかった分の予算が残っている。 次年度の質問紙調査にて印刷、郵送、データ入力等の費用に使用する。
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