2013 Fiscal Year Research-status Report
妊娠期のマイナートラブル、QOLをアウトカムとしたセルフケア行動の有効性の検証
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24792509
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
植松 紗代 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (40610267)
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Keywords | 妊婦 / マイナートラブル / 生活習慣 / セルフケア |
Research Abstract |
【目的】妊婦のマイナートラブルの苦痛度に関連する要因を明らかにし、その改善策を検討する。 【方法】妊婦健診を受診し、妊娠に影響を及ぼす合併症のない妊婦239名を対象に、マイナートラブル評価尺度(植松、2013)と年齢や就労、出産回数や妊娠週数、飲酒、喫煙、食事、睡眠、運動などの生活習慣との関連を検討した。 【結果】分析の結果、マイナートラブルの苦痛度軽減には、規則的な就寝、起床などの睡眠習慣と睡眠充足感の確保、そして定期的な運動習慣が有効であることが明らかとなった。 次に、これら生活習慣が妊娠を機にどのように変化するかを検討した結果、朝食は妊娠後毎日食べる者の割合が増加していた。一方で間食は妊娠前後で変化はなく、4割の者は毎日間食していることが明らかとなった。また睡眠習慣は、妊娠前と比べ就寝時刻は早まり睡眠時間も延長を認めたものの、睡眠充足感は低下していた。運動習慣は、妊娠後に運動する者の割合は増加を示したものの、6割の者が全く運動する習慣がないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目標は、妊婦のマイナートラブルへの影響要因を明らかにし、その改善策を検討することである。当初の計画通り、マイナートラブルの苦痛度に生活習慣、特に睡眠習慣が関連することが明らかとなった。現在は、さらに詳細な妊婦の睡眠実態の把握と活動量の把握を客観的に測定できる機器を使用し、行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、妊婦のマイナートラブルの苦痛度軽減に向けた、生活習慣の具体的な改善策を検討するとともに、セルフケアの獲得、向上を目指したセルフモニタリングを実施し、その効果を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度までは主にアンケートによるデータ収集が多かった。当初、アンケート配布のための人員確保を考えていたが、現場の協力もあり、予定していた人件費の支出がほとんどなかった。平成26年度は、セルフモニタリングの実施およびアンケートデータの入力、解析を予定している。そのため今後は、調査現場の人員の増員やデータ入力のための人件費が必要となる。 データの入力および解析に関わる謝金、人件費。そして、セルフモニタリングのための機器のメンテナンスと追加購入及び、調査に必要な人員確保のための人件費に使用する予定。そして、これらの結果を、学会等で発表するための旅費や学会参加費の支出にあてる。
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Research Products
(5 results)