2015 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害をもつ思春期の子どもへの肥満改善のための保健指導方法の検討
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24792512
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
鴨下 加代 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (50364120)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児看護 / 肥満 / 発達障がい / 学齢期 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、学童期にある肥満の発達障害の子どもと家族10組を対象に、作成した肥満を改善するための看護介入プログラムを実施し、その効果を検討した。プログラムは、子どもには見通しが立つように資料や説明を工夫し、①生活の振り返りと目標の設定、②適切な生活習慣行動に関する学習、③一緒に運動することを行なった。保護者には①生活の振り返りと評価、②適切な生活習慣行動に関する学習、③家庭で取り組む際の悩みなどの相談を受ける時間とした。介入は、月に1回程度、1回の介入時間は約1時間とした。対象者10組のうち4組は、継続受診ができなかったため、6組のデータをもとに半年間の介入についての効果を検討した。その結果、6組中5組は、子どもの肥満度と体脂肪率が減少した。また、どの家庭も介入後に「外食や間食が減った」、「公園などで遊ぶ時間が増えた」、「体重を定期的に測定するようになった」など生活習慣の変化が認められた。そのため、作成したプログラムは「子どもの不安やストレスに配慮した援助」、「家族が子どもの生活を調整する力を発揮できる援助」、「自己効力感を高める援助」になっており、それらの関わりを半年間継続することで、子どもの肥満の改善につながると考えられた。今後は、今回肥満の改善が認められなかった知的障害が重度な子どもへの介入方法や、半年間の介入後に状態を維持できるかなど長期的な視点でのプログラムの検討をする必要があると考えられる。
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Research Products
(1 results)