2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24792523
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
室加 千佳 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (40616918)
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Keywords | NICU / 在宅看護 / 訪問看護 |
Research Abstract |
平成25年度は、産前・産後休暇および育児休暇を取得したため、当該年度1年間、本研究を中断していた。平成24年度までの研究実績として、以下に示す。 本研究は、新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit:以下NICUと記載)看護師が、退院後に患児の自宅へ訪問する在宅移行看護モデルの考案を目的とし、研究を進行した。 上記の目的を達成するために、NICU訪問看護師5名とNICU訪問看護師が担当しているNICU患児の母親5名に対して以下の調査を実施した。①NICU入院中に提供される在宅移行のための看護ケアの実態の把握、②NICU退院後に、NICU訪問看護師が在宅にて提供する看護の実態の把握、③NICU退院後の初回小児科外来時におけるNICU訪問看護師の役割の把握を行った。 その結果、①NICU入院中に提供される在宅移行のための看護ケアの実態としては、母親(両親)に対し経管栄養や薬剤投与など医療的処置の実施方法や、在宅での医療物品の配置場所の確認・管理方法などが説明されていた。②NICU退院後に、NICU訪問看護師が在宅にて提供する看護の実態としては、在宅移行開始後、1~2週間後に家庭訪問を実施し、医療処置が実施されているか、医療物品が揃っているか、母親(両親)の精神的負担はないか等の確認を行っていた。また、NICU訪問看護師のみではなく、訪問看護ステーションから委託された看護師も同席し、上記の内容を確認していた。母親は、在宅移行後の生活や、実際病院を離れて医療スタッフがいない中で医療行為を実施する不安などの思いを話していた。③NICU退院後の初回小児科外来時におけるNICU訪問看護師の役割としては、在宅訪問後の母親(両親)の様子(生活のみならず疲労度等も含め)を確認し、小児科外来の看護師へ情報の提供を行っていた。母親からみたNICU訪問看護師の存在は身近で、不安を相談できる相手であり、NICU看護師が在宅訪問を行う必要性を実感した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は、産前・産後休暇および育児休暇を取得したため、当該年度1年間、本研究を中断した。 平成24年度は、NICU訪問看護師とNICU訪問看護師が担当しているNICU患児の母親に対し各10名程度の調査実施を予定していたが、実際は各5名の実施にとどまった。その理由として、研究者本人が妊娠により体調と仕事を優先したことで調査を継続的に実施できなかったことや、研究者自ら研究対象候補者の有無を確認しなければならなかったため、タイムリーに研究対象候補者の把握ができなかったことが挙げられる。 平成26年度は、継続的に調査を実施するように努めること、また、NICU病棟と密に連携を取り、研究対象候補者がいる場合はNICU病棟スタッフから研究者に連絡をもらいタイムリーな研究対象候補者の把握を行い、目標到達人数を達成できるようにしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、NICU看護師が、退院後に患児の自宅へ訪問する在宅移行看護モデルの考案を目的とし、研究を進行する。 上記の目的を達成するために、①NICU入院中に提供される在宅移行のための看護ケアの実態の把握、②NICU退院後に、NICU訪問看護師が在宅にて提供する看護の実態の把握、③NICU退院後の初回小児科外来時におけるNICU訪問看護師の役割の把握を引き続き実施する。 そのためには、対象人数を増やし、前年度に分析出来なかった、不安(STAI尺度)と産後うつ(EPDS尺度)調査の結果分析を実施し、統計学的分析も進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、産前・産後休暇および育児休暇を取得し、1年間、本研究を中断していたため、当該年度に支出実績はなかった。 平成26年度は、研究協力者への謝礼とともに、結果分析に使用するSPSSソフトの購入、報告書作成のための印刷代等を研究費として使用する予定である。
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