2012 Fiscal Year Research-status Report
小児がん患児の死を医療者はどう扱うのか~亡くなった患児の闘病仲間への関わり~
Project/Area Number |
24792524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
畑中 めぐみ 中部大学, 公私立大学の部局等, 助教 (90600875)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小児がん / グリーフケア / 死別 / 闘病仲間の死 / 子ども |
Research Abstract |
日本の小児病棟で起こっている「仲間の死」と小児がん患児についてまったく検討されていない現状を踏まえ、闘病仲間の死を経験した小児がん患児へのグリーフケアについて示唆を得ることを目的に研究を行った。 初年度は、計画書の作成と、研究倫理審査申請を行い、並行して日本での小児がん患児に行われてきたグリーフワークについて文献検討を進めた。論文自体が非常に少なく、闘病仲間の死を経験した小児がん患児への関わりについて日本では取り組みがなされてこなかった現状が明らかとなった。今後は文献検索の範囲を海外にも広げ、文化的、医療制度的背景の違いも考慮しながら国内外の報告を検討していきたい。またこの結果は、論文化し投稿を予定している。 インタビュー調査では、闘病仲間と死別した小児がん患児に仲間の死を伝えた経験のある看護師にインタビュー調査を行なった。インタビュー調査の結果は現在分析途中ではあるが、闘病仲間と死別した小児がん患児に仲間の死を伝えるという経験がまれなことで、それぞれの方が不安を抱えつつ手探りの中子どもと家族のために関わりを実践していた。また、自信をもって関わるというよりは、両親や子どもと医療者の信頼関係を基盤に関わりを進めていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析への意見を頂ける分析会を1度しか開催することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
分析会を計画的に開催する。 研究協力者を入れ、分析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予想外に、研究が進まず文具や図書を購入することができなかった。今後は、計画的に研究を進め、データ収集での出張費やテープ起こし謝金等などと合わせて使用を進めていく。また、必要な文献複写や分析会での旅費等でも使用予定である。
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