2013 Fiscal Year Annual Research Report
東北地方被災地域における高齢者の社会的孤立に関する実証的研究
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24792534
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗本 鮎美 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00400276)
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Keywords | 社会的孤立 |
Research Abstract |
本研究の目的は以下である。東北地方被災地域にて生活する高齢者の社会的孤立をスクリーニングし、適切なソーシャルサポートネットワークを構築する。適切なソーシャルサポートネットワークの構築に必要であったアプローチを実証的に把握するとともに、その成果を評価する。それによって、被災地域における高齢者の社会的孤立を防ぎ、ソーシャルサポートネットワークを構築するとともに、必要なアプローチ方法を明らかにする。 平成24年度は、研究を実施するフィールドの選定と打診、打ち合わせに時間を要し、研究計画通りに進まなかった。被災地域の復興は端緒についたばかりであるが、多くの研究チームが調査のための介入をおこなっているため、被災地域住民の負担感が強く、フィールドの選定と理解を得ることが非常に重要であり、慎重にせざるを得なかった。 平成25年度は、平成24年度に計画通りに進めることができなかった研究を進めるために、研究を実施するフィールドについて保健医療関係者との十分な話し合いのもとに選定し、フィールドの保健医療関係者と課題を共有しながら、高齢者の社会的孤立をスクリーニングし、適切なソーシャルサポートネットワークの構築について検討することを目的とした。 平成25年度は、まずは、昨年度に引き続き被災地における保健師活動の文献検討をおこなった。また、県内の各被災地域にておこなった保健活動に関するインタビュー調査結果を学会で報告した。これらを踏まえて、被災地域であるA地域をフィールドとして保健医療関係者と高齢者に関する課題を共有した。また、A地域の高齢者の現状について、既存資料の整理をおこないフィールドの保健医療関係者と共有した。そして、高齢者のソーシャルサポートネットワークの測定や社会的孤立が考えられる高齢者への介入方法などをA地域の保健医療関係者と検討した。
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