2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24792541
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
清水 詩子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10401762)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢透析患者 / 通院困難 / 費用対効果 |
Research Abstract |
目的は、高齢血液透析患者が抱える通院困難の要因を、身体的要因・認知的要因・生活要因の側面から明らかにすることである。さらに、通院困難の要因をふまえた通院困難予防プログラムを作成、通院に支援を要する高齢血液透析患者数の将来予測を基に、生活の質で調整した生存年数であるQuality Adjusted Life years(QALY)を用いて、通院困難予防のための支援プログラムの費用対効果を検討する。 H24年度は、「高齢血液透析患者が認識する通院困難感の形成過程」をテーマとし、高齢透析患者の通院困難のうち認知的要因である通院困難感についてその形成過程を明らかにすることを目的として、65歳以上かつ透析歴10年以上で外来通院中の透析患者を対象に、半構成的面接を実施した。面接内容は、現在の通院状況と利用している支援、今後の通院について気がかりなこと、通院に対する認識とした。 面接の結果、対象者15名(うち女性6名)、平均年齢は70.5±4.6歳、平均透析年数20.7±7.6年であった。現在は、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢透析患者の通院困難の要因(身体的要因・認知的要因・生活要因)のうち、認知的要因を明らかにしている段階である。「高齢血液透析患者が認識する通院困難感の形成過程」に関する調査については、高齢透析患者への面接を依頼した透析施設との打ち合わせ、対象者の選定と研究協力依頼はスムーズであった。面接の実施については、面接場所の個室の確保の関係上、当初の予定よりも面接開始から終了までの期間を要した。さらに、認知的要因に関する調査は、高齢血液透析患者のQOLとうつに関する質問紙調査(H25年度実施予定)を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
H25年度は、高齢透析患者の通院困難の要因のうち認知的要因に関して、引き続き「高齢血液透析患者が認識する通院困難感の形成過程」の分析をすすめる。さらに、通院困難の要素のうち身体的要因と生活要因に関しては、高齢血液透析患者の利用する通院支援サービスとADL(生活要因・身体的要因)と、高齢血液透析患者のQOL・うつ(認知的要因)に関する質問紙調査を実施する。 H26年度は、高齢透析患者の通院困難の要因(身体的要因・認知的要因・生活要因)に基づき、通院困難の要因をふまえた通院困難予防プログラムを作成、通院に支援を要する高齢血液透析患者数の将来予測を基に、生活の質で調整した生存年数であるQuality Adjusted Life years(QALY)を用いて、通院困難予防のための支援プログラムの費用対効果を検討する。新たに必要となるデータは、通院困難予防プログラムにかかる費用と高齢透析患者の転帰に関するデータである。これらは、統計データと関連文献より得ることとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「高齢血液透析患者が認識する通院困難感の形成過程」に関する調査の分析を進め、学会等で成果を発表するために、学会参加費、旅費等が必要である。さらに、論文を執筆し学会誌等に投稿するために、掲載料、別刷代を必要とする。 さらに、通院困難の身体的要因と生活要因に関する質問紙調査を実施するために、文献代、印刷代、郵送代が必要である。分析にはSPSSメディカルモデルを用いる。
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Research Products
(3 results)