2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢心不全患者の再入院予防のための病訪連携システムと費用対効果への影響
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24792549
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
荻田 美穂子 京都光華女子大学, 健康科学部, 講師 (00455031)
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Keywords | 訪問看護 / 地域連携 / 心不全 |
Research Abstract |
本研究は、病院と訪問看護ステーションの連携(病訪連携)の強化を実施することにより、高齢心不全患者の予後が改善するか否かを検討することを目的として実施した。A市内3ヶ所の急性期病院に心不全増悪を主病名として入院した65歳以上の患者を対象に介入研究協力依頼を行った。調査協力が得られた対象には、心機能および生活機能評価等のベースライン調査を行い、その後、従来通りの外来定期受診を行う非介入群と、外来定期受診に加えて週1回程度の訪問看護サービスを導入する介入群の2群に分けて、6ヶ月間の再入院を評価した。介入群への訪問看護介入については、研究協力病院の近隣の訪問看護ステーション66施設に研究協力依頼をし、30施設の看護師から協力を得た。協力施設に対しては、各病院と共同して、研究の趣旨説明および、心不全の病態、リハビリテーション、看護についての勉強会を開催した。また、連携強化目的として、急性期病院と訪問看護ステーション間の意見交換の場とした。結果、非介入群20名、介入群12名についてベースライン調査および6ヶ月間の追跡調査を行った。対象者の多くが、内服・塩分・水分管理の不徹底による水分過剰が原因の再入院していた。ベースライン時の平均年齢は非介入群80.5歳、介入群80.3歳、男性は両群とも6~7割を占めた。心機能分類(NYHA)IV度約6割、III度約4割を占めた。6ヶ月の追跡調査の結果、非介入群における心不全増悪による再入院の割合は30%で、介入群(追跡が終了している10名を対象とした場合)では20%であった。また、両群において、転倒による骨折や脳梗塞の発症など、心不全増悪以外の理由による入院を4名認めた。原疾患の問題だけなく、加齢に伴う健康問題が入院の契機にもなっていることが考えられた。
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Research Products
(2 results)