2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24792561
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
明時 由理子 佐賀大学, 医学部, 助教 (50612074)
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Keywords | TKA / Osteoarthritis / Physical function / Activity / Pain / 身体活動量 / 微少運動 |
Research Abstract |
今年度は人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty: TKA)患者の活動レベルについて総合的に評価することを目的に主観的評価指標と客観的評価指標による生活活動量を調査した.調査対象者は,在宅で生活しているTKA術後24ヶ月経過した65歳以上の患者31名で,対象者数が少ないため現在も継続して調査を行っている.調査内容については,面接調査をもとに作成した質問調査票,The short-Form8(SF-8),Euro Qol 5 Dimension (EQ5D), Oxford Knee Score(OKS)を用いて主観的評価を行った.客観的評価として,生活習慣記録機(ライフコーダーGS,スズケン社)を用いて,①一日の平均歩数 ②平均身体活動量(Mets・時/週) ③平均エネルギー消費量 ④平均総活動量を調査した.質問紙調査の結果について,SF-8,EQ5D,OKSは術前のスコアより改善し,現在の生活に満足していると回答した患者は88.9%であった.不満と回答した患者は,畳や床からの立ち上がり,浴槽への出入り,足の爪切りの動作で困難と感じていた。身体活動量の差はなかったが,日常生活動作の困難さが患者の満足感に影響していることが示唆された.活動量について,70歳以上の健常者の1日平均歩数3900歩(平成23年 国民健康・栄養調査)と比較すると,術後24ヶ月では健常者の歩数に達し,身体活動量(メッツ・時/週)も高齢者の身体活動基準値を超えていた.対象者の約8割は,活動量が10メッツ・時/週以上であるが,術後の活動量が低い患者の影響要因について検証する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画通り,所属機関の倫理審査会の承認後に調査を開始した.TKA患者の質問紙調査および活動量調査の対象数を増やすため,継続して調査を行っている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の目的は,対照群として65歳以上の地域高齢者50名の生活活動量調査を行い,TKA手術患者群の生活活動量と比較をすることである.調査内容は,質問調査票による主観的評価と合わせて,生活習慣記録機(ライフコーダーGS,SUZUKEN)を用いて生活活動量の客観的評価を行う. TKA術後患者の生活活動量調査について,対象者を増やすため継続して調査を行い,術後の活動量が低い患者の影響要因について検証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成26年度の調査対象がTKA患者および地域高齢者と多症例となるため,平成26年度の予算と合わせて活動量計の購入を予定しているため. 生活習慣記録機(ライフコーダーGS,SUZUKEN)を平成26年度の予算と合わせて8台購入予定.
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