2013 Fiscal Year Annual Research Report
島嶼における看護職-住民の協働的なパートナーシップ構築交渉過程のエスノグラフィー
Project/Area Number |
24792564
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
森 隆子 鹿児島大学, 医学部, 助教 (50507126)
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Keywords | へき地島嶼 / 協働的なパートナーシップ / 看護実践モデル / エスノグラフィ |
Research Abstract |
厳しい居住条件性を抱えつつも独特の社会文化を有する小規模島嶼において、地域住民が健康を創り出し獲得する主体をして自らを位置づけ積極的にヘルスプロモーションを展開していける役割を獲得していけるよう、看護職も地域特有の文化を理解した上で協働的に実践できることが重要である。本研究では、その役割獲得の過程の背景に地域住民-看護職間の協働的な関係性があると仮定し、小規模島嶼における地域住民と看護職間の関係性の種類と相互作用の構造(時間軸、関係性の種類、地域住民/患者のニーズ表出と信頼、看護職の役割等)をエスノグラフィカルに明らかにすることで、双方の協働的なパートナーシップの構築に向けた概念枠組みを開発し、両者間の関係性を推し進める戦略を記述することを目的として研究を行った。 島嶼を対象に「看護職」「地域住民/患者」「医師等の他専門職ならびに行政職員」のそれぞれから、看護職との相互作用について、その内容と特性を明らかにするために、インタビューや参与観察等を行い、データ収集を行った。得られたデータは言語化し、データ解析を行っている。具体的に述べると、小規模島嶼における看護職と地域住民/患者の関係性の種類と相互作用のレベルを明らかにし、その特性について、協働的なパートナーシップの構築に至るまでの機序、相互作用の内容(時間軸、関係性の種類、地域住民/患者のニーズ表出と信頼、看護職の役割等)をエスノグラフィカルに記述できることにある。最終的には、小規模島嶼における地域住民と看護職による協働的なパートナーシップ獲得に至る過程とその特性や要因を明らかにすることで、看護専門職が有効活用できるためのモデルの提言を目指している。
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