2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792578
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
村上 佳栄子 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (30584867)
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Keywords | 限界集落 / 独居高齢者 / 心理的な強さ / コミュニティ |
Research Abstract |
先行研究(研究活動スタート支援)において、限界集落で暮らす後期高齢者の生活実態を調査し、対象者の暮らしを支える要因における支援の手がかりを得た。その成果より、暮らしを支える要因において、暮らしを持続する強さに着目することの重要性が示唆された。そこで本研究は、限界集落で暮らし続ける独居高齢者の心理的な強さとコミュニティの関連性について探究した。さらに、対象者の心理的な強さの形成過程を通して、土地での暮らしを持続する支援の方向性を検討した。 限界集落を対象地域とし、平均年齢85歳の独居高齢者5名を対象に半構成的インタビュー調査を実施し、Grounded Theory Approachを用いて分析をした。 分析の結果、“生活の中で培ってきた適応力”,“自立と依存のバランス”,“生きるための健康観”,“地域でのつながり”,“支え継承したい故郷”,“最期までこの土地で暮らしたい思いと現実との葛藤”の6つの大カテゴリが抽出された。いずれも対象者を支える心理的な強さであると特徴づけられた。 心理的な強さは、コミュニティと関連しながら“生活の中で培ってきた心理的な強さ”,“地域のつながりの中で培ってきた心理的な強さ”,“世代継承となる心理的な強さ”のプロセスの中で形成されていた。 この土地で培われてきた心理的な強さは、限界集落での暮らしを持続可能とする力でもあり、生きていく支えとなる強みでもある。対象者が、土地を離れても対象者のQOLを保持するために必要な強さであることが示唆された。
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