2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢者施設で生活する認知症高齢者の自己決定を支える看護介入プロトコルの開発
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24792583
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
渡辺 陽子 (半田 陽子) 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (20364119)
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Keywords | 認知症 / 自己決定 / 選択 / 看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、認知症高齢者の自己決定を支える看護援助方法を構築することで、平成25年度の目標は介入モデルの構築である。今年度は、国内外の先行研究の文献検討ならびに認知症看護の専門家チームとの意見交換を行った。 国内の文献検索には,国内医学文献情報データベースである医中誌(Ver.5)を用いた。キーワードを「認知症」と「自己決定」,「認知症」と「意思決定」とした。国外の文献検索には,Medline,CHINALを用い、キーワードを「dementia」「self-determination or personal autonomy」「decision making」とした。 もっとも多かったのは家族の代理意思決定についての現状や課題について検討したものであった。代理決定した家族が決定内容に苦悩を抱えていることや、本人の意思よりも周囲の人の意向が優先されているという現状も報告されていた。 認知症の人の自己決定支援としては事例報告が多く、本人の生活背景、病前の嗜好、家族の意見などを踏まえながら意思決定過程を共有していく、というものであった。 少数ではあるが、認知症の人自身に「聞く」ということの有効性と妥当性についても検証されてきており、認知症の人の自律的な選択を支援することの重要性が検討されつつあると考えられる。 以上の文献検討ならびに専門家チームとの意見交換を踏まえ、認知症高齢者の自己決定についての説明モデル、および自己決定援助モデルを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護援助方法開発のための理論的根拠を明確にするための介入モデルがおおむね完成しており、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は介入モデルを臨床現場で検証し、援助方法の開発を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
専門チームとの意見交換の際に、旅費や謝金を支払う予定であったが、開催場所の変更等が生じたため、予定している金額を支払う必要がなかったために利用しなかった。 臨床での調査を開始したのちは、謝金等を支払う予定である。
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