2013 Fiscal Year Research-status Report
在宅ホスピス高齢者における遺族への死別ケアとリスク指標の開発
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24792589
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
小澤 美和 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (50532884)
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Keywords | 在宅ケアシステム / 死別ケア / 遺族ケア / 在宅ターミナル / スタッフ教育 |
Research Abstract |
今年度は、在宅で看とりを行なった利用者遺族に対する死別前後のケアニーズを把握する目的で遺族と専門職へのインタビューを実施した。さらに、段階別の調査として、郵送法および訪問看護師管理者研修会を通じて、関東地方と北海道地域の訪問看護ステーション1100箇所の管理者に対して在宅ターミナルケアについての質問紙調査を実施した。【研究方法】1)調査対象者:関東地方の訪問看護ステーションを利用し在宅において看取りを行なった遺族4例。病院福祉機関に所属する連携担当専門職4名。2)調査期間:2013年4月~2014年3月。3)遺族への調査内容:①在宅を利用した経緯②在宅での看取りを行って良かったこと③在宅での看取りにおいて困ったこと④医療者への要望⑤死別後の遺族ケアへの要望⑥入院費用と在宅ケアに関わる費用の比較について⑦利用者属性,⑨看取り後1年間の間に体調の不調を感じているか。【倫理的配慮】データ-の管理方法,研究の全プロセスにおける匿名性,プライバシーの保証,非承諾及び途中辞退の権利とそれによる不利益を被らないことの保証を説明し同意を得た。 【結果】各遺族の自宅で,約60分前後のインタビューを実施した。在宅を利用した経緯としては,主治医からの紹介であったことが述べられた。在宅での看取りにおいて困ったことは,24時間面倒を見る状況が続き,疲れてしまって寄り添えない状態であったことが語られた。医療者への要望としては,死別後のケアよりも退院前の在宅看取りについて、関わる時期別の状況と綿密なスケジュール等の情報提供を希望するが語られた。専門職の所属機関においては、約60分前後のインタビューを実施した。退院時の合同カンファレンス(退院時共同指導)を実施、退院支援において、多様な背景をもつ専門職同士がよりコミュニケートできるような方法について語られた。質問紙の回収は、373部であり現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度のインタビュー調査結果から、再度、質問事項を吟味しインタビューを実施することとした。初年度インタビューのまとめにおいて専門家からの助言を得ているが、検討修正も生じ、想定外の時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、インタビュー実施後に訪問看護師、遺族への調査を実施することを予定した。しかしながら、訪問看護ステーションの規模や設置主体等が訪問看護師や利用者である遺族の質問紙回収について影響を及ぼすことを勘案し、段階別に調査を実施することとする。 第一段階目として、関東地方と一部の地域への管理職への意識調査を実施しており、次に全国の訪問看護ステーション対象に訪問看護師と遺族への調査を実施したいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査実施が、計画よりもやや遅延している。質的分析について、当初の見通しよりも難航しており量的研究の調査を段階別に行っている。量的研究の謝品の送付を次年度に持ち越している分があるため次年度使用額が生じている。 全国の訪問看護ステーションを対象として、郵送調査を予定している。
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Research Products
(2 results)