2013 Fiscal Year Annual Research Report
看護師のバーンアウトと離職の意思に対する集団認知行動療法の有効性に関する研究
Project/Area Number |
24792602
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
大植 崇 兵庫大学, 健康科学部, 講師 (80607789)
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Keywords | 看護師 / バーンアウト / 離職の意思 / 認知行動療法 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は,臨床経験年数3年目の看護師を対象とし,看護師の不合理な信念や自動思考への介入に焦点を当てた,集団認知行動療法のプログラムを開発し,集団認知行動療法を行うことにより,バーンアウトや離職の意思を低減させることである。 【方法】急性期病院に勤務する,臨床経験年数3年目の看護師110名に依頼した。1週間に1回,合計3回のグループセッションを,研究者が作成したワークブックを用いて実施した。調査票の記入は,介入開始とセッション終了時点とセッション終了後3ヶ月の合計3回依頼した。評価指標は,バーンアウトの測定に,日本版バーンアウト尺度を使用した(久保ら,1992)。離職の意思の測定に,土江ら(1993)のカテゴリーに基づいて,離職意思の有無「看護師を続けたい」「病院部署を変えたい」「看護師を辞めたい」を「いつもある」から「ない」の5件法にて測定した。看護師の不合理な信念の測定にOhue et al.(2010)の尺度を用いる。自動思考の測定に,ATQ-R短縮版を用いた(大植ら,2012)。コーピングの測定には,尾関(1993)の「コーピング尺度」を用いた。それぞれの評価票を介入前,介入後,3か月後で測定した。【結果】不合理な信念低郡と高郡を独立変数,介入後の値,3ヶ月後の値を従属変数,ベースライン値を共変量する共分散分析を行ったところ,不合理な信念の「問題回避」,バーンアウトの「個人的達成感」の介入後3ヶ月で交互作用が有意であり,低郡は高郡に比べ,介入前より介入後に有意な低下が確認された(p<0.05)。また,不合理な信念の「無力感」,自動思考の「将来否定」「肯定的思考」,バーンアウトの「脱人格化」,離職の意思では「病院部署を変えたい」で主効果のみ有意な変容が確認された。【結論】集団認知行動療法は,看護師のバーンアウトや離職の意思の低減に有効であることが示された。
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Research Products
(14 results)