2013 Fiscal Year Annual Research Report
二重課題による注意配分の変化は主動作の円滑性に影響を及ぼすか
Project/Area Number |
24800020
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岩見 雅人 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50634698)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 二重課題 / 円滑性 / 筋電図 / ボールバウンシング |
Research Abstract |
多くの日常動作およびスポーツ動作は,周囲のモノやヒトの状況を認知・判断し,同時並列的に情報処理しながら動作課題を実行している.しかし,意図せぬ状況や外的環境の変化のため認知・判断に要する注意量が増大すると,実行中の動作パフォーマンスが低下してしまう.そこで本研究は,動作課題中に視覚的二重課題および聴覚的外乱課題を付加することによる動作パフォーマンスへの影響を,動作分析(バイオメカニクス的手法)および筋活動パターン(電気生理学的手法)から明らかにすることを目的とした. 動作課題はボールバウンシング動作とし,熟練度の異なる群間(バスケットボール経験者群 vs 未経験者群)での二重課題の影響を検討した.予備実験から,円滑性の評価指標に関節角躍度のゼロクロッシング数が有用であることを確認し,視覚的二重課題として減算課題,聴覚的外乱課題として800msの音声遅延フィードバックおよび無音条件を採用した.実験の結果,通常ボールバウンシング時に比べて外乱条件(感覚干渉)が付加されることで未経験者群における肩関節角度の変動が顕著に増大し,ボールバウンシング動作の安定性および円滑性が阻害されることが捉えられた.また,筋活動パターンも群間や外乱条件間で異なっており,現在詳細なキネマティクスおよび筋電図データ解析を進めている. 本研究の成果として,認知負荷量の増大および感覚干渉による動作パフォーマンスへの影響が近位関節部(肩関節)において顕著に捉えられ,より高度な身体スキルを実現する運動戦略の解明に寄与する知見が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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