• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Annual Research Report

リハビリテーションコーピングスケールの確立

Research Project

Project/Area Number 24800077
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

直井 愛里  近畿大学, 社会学部, 准教授 (60411584)

Project Period (FY) 2012-08-31 – 2014-03-31
Keywordsコーピング / リハビリテーション / スポーツ傷害
Research Abstract

本研究の目的は、スポーツ選手のリハビリテーション時のコーピングスキルを把握するために必要となる“リハビリテーションコーピングスケール”を作成することである。最終的な目的は、リハビリテーション時の受傷選手のコーピング能力を理解することにより、スポーツ医学の専門家が受傷選手の回復を効果的にサポートできるようになることである。これらの目的を達成するため、現在までに、8名のアスレチックトレーナーを対象として、受傷選手の回復に関係する要因を明らかにするためのインタビューを行っている。本研究ではそのインタビューに関する分析を行い、受傷選手の心理面と回復についての知見を得た。
順調に回復をしている受傷選手の特徴としては、医療従事者(ドクター、アスレチックトレーナー等)の意見を素直に聞くこと、自らの受傷について理解を深めるために医療従事者から積極的に情報を得ることなどが挙げられた。逆に順調に回復していない受傷選手の特徴としては、不安や焦りのため与えられた以上のリハビリテーションをすること、自己管理ができていないこと(勝手に練習やトレーニングをする、飲酒など)が挙げられた。
本研究では、インタビューの分析の他に、これまでに収集してある前十字靭帯再建術前のコーピングに関するデータの再分析を行った。その結果、チームスポーツの受傷選手は、個人スポーツの受傷選手に比べて責任転嫁のコーピングを利用する傾向がみられ、スポーツの形態によりコーピングの利用に違いがあることが示唆された。
これらの2つの研究成果は、本研究の目的であるリハビリテーションコーピングスケールの開発に大きく寄与し、開発進度を向上させることができると考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在までに、リハビリテーションコーピングスケールを開発する予定であった。しかしながら、インタビューデータの書き起こし、および、データ分析に時間を要したため、スケールの完成には至らなかった。なお、さらなるデータ収集に関しては、スポーツクリニックなどにおいて協力者を確保しており、計画通りに進む予定である。また、リハビリテーションコーピングスケールの開発にあたり、インタビューデータの分析に関しては予定通りの進度で進捗している。今後、質的研究を専門とされているスポーツ心理学の専門家の協力を得ながら、分析を進めていく予定である。また、前十字靭帯再建術前に収集を行ったコーピングデータに関する再分析については予定通りに進んでおり、平成25年度にはこれらの結果を学会で発表する予定である。現時点では、当初の計画よりやや遅れているが、リハビリテーションコーピングスケールの開発に必要となる充分な知見が得られている。

Strategy for Future Research Activity

今までの研究において得られたリハビリテーション時におけるコーピング内容を参考にし、リハビリテーションコーピングスケールの質問紙を作成する。また、スポーツ選手の治療を行っている理学療法士やアスレチックトレーナー数名にも質問紙の内容確認を依頼し、内容に関する助言もいただく。さらに、スポーツ傷害の心理学を専門とされているスポーツ心理学の専門家にも助言をいただく。質問紙が完成次第、スポーツ選手を対象に治療を行っているスポーツクリニックやスポーツ整形外科などで、受傷選手に質問紙を配布し、その場で回収する。被験者の予定数は約100名であり、データが収集でき次第、質問紙の妥当性、信頼性に関する検討を実施する。平成25年9月から平成26年2月までの間に100名のデータを収集する予定であるが、予定通りの実施が困難になる場合には、次年度も引き続きデータの収集を継続していく。なお、リハビリテーションコーピングスケールのデータ収集が予定通りに進まない場合でも、アスレチックトレーナーへのインタビューを実施し、分析した質的研究を学会で発表したり、論文にまとめていく予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi