2012 Fiscal Year Annual Research Report
高次脳機能障害における複数認知機能の同時障害のためのリハビリテーションの開発
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24800086
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Research Institution | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
Principal Investigator |
幕内 充 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 室長 (70334232)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 言語 / 計算 / 作業記憶 / 注意 / 文章読解 / 眼球運動 / リハビリテーション / 高次脳機能障害 |
Research Abstract |
本研究では複数の認知機能が障害されることが多いという高次脳機能障害の特徴に着目し、各認知機能間、特にワーキングメモリーとの協働が、高次脳機能の正常な発現に重要であることを証明することを目的とする。今年度は文章の読解成績と言語・計算・記憶課題の成績との相関関係を調べた。被験者は18歳から71歳までの健常な男女25人をリクルートした。8つの新聞記事をデータベースから選び、一題ずつコンピュータディスプレー上に呈示した。この際、被験者の頭部を固定し、文章を読む際の眼球運動を記録した。文章の理解度を調べるために内容に関する質問を3,4題ほど出題し、解答させた。データは目下解析中であるが、既にいくつかの興味深い結果が出てきている。例えば語彙数が年齢とともに増加する傾向が認められた。言語処理におけるワーキングメモリー容量の指標とされるリーディング・スパンよりもオペレーション・スパンのほうが読解成績に相関が高かった、などである。今後、眼球運動データから文章を読むのにかかった時間や読み戻り(regression)の回数などと読解の成績を比較し、眼球運動から言語能力を推定できるか検討する。また、文章読解には記憶や注意と言ったモダリティーと言語能力との相互作用が重要であるとの仮説を検証する為、これらの認知テストの成績と文章読解の成績の関係を探る。計算と言語能力の関係については計算テストの結果をもとに記憶・注意テストの成績との関係も考慮しながら検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
言語・計算・記憶・注意などの認知機能間の相関関係を推定する為のデータを得ることが出来た。さらに眼球運動データを取ることも出来たので情報量が多く、豊かな知見が得られる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
リハビリテーションの為の記号列操作課題の選定を行う。 経頭蓋磁気刺激法・機能的磁気共鳴画像法を用いた認知神経科学的実験を行い、脳メカニズムの研究を行う。 高次脳機能障害者を対象に記号列操作訓練の効果を行い、評価する。
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