2012 Fiscal Year Annual Research Report
サル内包梗塞モデルを用いた脳機能回復メカニズムの解明
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24800090
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
村田 弓 独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 研究員 (80512178)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 神経可塑性 / リハビリテーション |
Research Abstract |
内包梗塞サルモデルを構築することができた。内包梗塞損傷作成のための薬物であるエンドセリン-1の投与濃度・量・方法および投与部位をMRIの解剖画像から決定する方法を確立した。また梗塞によっておこる機能障害を調べるテスト課題を選定・作成した。内包梗塞損傷作成後の脳の変化をMRIを用いて継時的に撮影し、浮腫の拡大と運動障害の変化のタイムコースが類似している傾向が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内包梗塞サルモデルを構築することができた。また、内包梗塞損傷作成のための薬物であるエンドセリン-1の投与濃度・量・方法および投与部位をMRIの解剖画像から決定する方法を確立できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
内包梗塞モデルを作成し、損傷後の機能回復過程を調べる。また損傷部位と損傷によって影響を受ける脳領域を特定する。内包損傷後の回復過程における神経の可塑的変化と機能回復の関連を明らかにする。 1)内包梗塞を作成したサルに対して運動・認知課題を行い、損傷による影響を明らかにする。視覚誘導性の把握課題や認知課題を行い、リーチ範囲・把握物体の大きさ・握力・半側空間の認識など、どのような障害がどの程度継続するかを調べる。 2)組織学的手法を用いて損傷部位を特定する。また、損傷によって二次的に影響を受ける皮質、皮質下および脊髄の領域を特定し、損傷後の継時的な変化についても調べる。さらに、損傷後の機能回復に関連するタンパク質などの発現の変化を明らかにする。
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