2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞由来リポソーム上の膜タンパク質を利用したバイオセンシング技術の構築
Project/Area Number |
24810019
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山中 誠 九州工業大学, バイオマイクロセンシング技術研究センター, 研究員 (80637455)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 生体分子計測 / ヒト膜タンパク質 / リポソーム / バイオセンサ / GPCR |
Research Abstract |
ヒト膜タンパク質に結合する生体分子の検出を目的として、細胞由来リポソームを用いた新規バイオセンシング技術の構築を行った。従来、ヒト膜タンパク質は生産や取扱が困難であり、正常なヒト膜タンパク質をセンサ作製に直接用いる事は不可能であった。これに対して、本研究の細胞由来リポソームは、ヒトリンパ球細胞の薬剤刺激を行う事で細胞膜から直接生成される。そして、親細胞が発現した膜タンパク質を、本来の構造と機能を維持した状態でリポソーム上に確実に取得できる。また、細胞の大量培養によりこのリポソームは大量生産が可能である。製作したセンサはQCM(水晶振動子微量天秤)センサを基礎としており、センサ電極表面に修飾した細胞アンカーを介して細胞由来リポソームを固定することでセンサを製作した。これにより、細胞由来リポソーム上の膜タンパク質を、生体分子を検出するブローブ分子として利用する。これまでに、膜タンパク質―抗体間結合のリアルタイム検出に成功し、この計測値より膜タンパク質-抗体間の結合定数の算出が可能であることが認められた。次に、細胞に遺伝子操作技術を適用して所望する膜タンパク質を有するリポソームの取得を試みた。さらに、疾患関連レセプターのモデルとしてGタンパク質共役受容体であるブラジキニンB2レセプターを有するリポソームの取得と、これを用いて製作したセンサによるブラジキニンの検出に成功した。そして、ブラジキニンなど低分子ペプチドの分子間相互作用計測を目的として、高感度・高精度の濃度計測を行うにはセンサの高感度化が必要であることが認められた。また、センサの高感度化を行うにはリポソームの膜タンパク質担持量を高密度かつ均一であることが求められ、これには、目的膜タンパク質を長期安定して高発現する細胞株の作製が必要になる事が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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