2012 Fiscal Year Annual Research Report
長鎖非コードRNAを介する転写抑制でのRNA結合タンパク質のメチル化修飾の役割
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24810023
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
藤本 健太 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (50403580)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 発現制御 / 長鎖非コードRNA / メチル化 / RNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
本研究は、長鎖非コードRNA依存性の転写制御機構を解明することを目的とする。最近、タンパク質をコードしない長鎖非コードRNAが数多く報告されている。しかしながら、その生理的機能および作用機構は未解明な部分が多い。我々は、DNA損傷刺激によるcyclin D1遺伝子の転写抑制は、cyclin D1プロモーターから転写される長鎖非コードRNAがRNA結合タンパク質TLS (Translocated in LipoSarcoma) と結合することにより、誘導されることを見出した。本研究では、長鎖非コードRNAがTLSを介してどのように転写を抑制するのかを明らかにすることを目的とする。本年度の研究計画は、TLSのアルギニン特異的なメチル化修飾に必要な因子の同定、および同定したTLSのメチル化修飾に関与する因子の機能の解析、である。 我々は、転写抑制因子TLSに結合するタンパク質複合体を精製し、タンパク質アルギニンメチル化酵素PRMT5がTLSと複合体を形成し、PRMT5によるTLSのアルギニン特異的なメチル化修飾に核抽出液中に存在する何らかの因子が必要であることを見出した。そこで、PRMT5によるTLSのアルギニン特異的なメチル化修飾に必要な因子を明らかにするために、GST標識されたTLSを用いて、PRMT5およびHeLa細胞の核抽出液を用いて、TLS複合体の精製を行った。その結果、TLS複合体に特異的なタンパク質を特定し、質量分析解析からその因子を同定した。現在、同定した因子のTLSのメチル化修飾における機能を調べるために、RNAi法により同定した因子の発現を抑制し、その機能解析を行っている。これらの研究成果により、TLSのアルギニン特異的なメチル化修飾の機構を明らかにする。今後は、メチル化されたTLSの長鎖非コードRNA依存的な転写抑制における役割を解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究実施計画のように、TLSのアルギニン特異的なメチル化修飾に必要な因子を同定することを達成できた。また、現在、同定したTLSのメチル化修飾に関与する因子の機能解析を行っている。以上のように、本研究は、当初の研究計画に沿って、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、おおむね順調に進展している。今後は、引き続き、まず同定したTLSのメチル化修飾に関与する因子の機能解析をRNAi法により行う。さらに、メチル化されたTLSの長鎖非コードRNA依存的な転写抑制における役割を解析するために、1)メチル化されたTLSのヒストンアセチル化の抑制における機能解析、2)in vivoにおけるアルギニンメチル化TLSの転写調節における機能解析、を行う予定である。現在、1)、2)を推進するために、ヒストンアセチル化アッセイおよびRNAクロマチン免疫沈降法の実験系を構築している。これらの研究により、メチル化されたTLSの長鎖非コードRNA依存的な転写抑制における役割を明らかにする。
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Research Products
(2 results)