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2012 Fiscal Year Annual Research Report

20世紀初頭のチェコ人の音楽作品における国境観の形成過程

Research Project

Project/Area Number 24820024
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中村 真  大阪大学, 文学研究科, 研究員 (50638658)

Project Period (FY) 2012-08-31 – 2014-03-31
Keywords資料調査 / 国際情報交換
Research Abstract

平成24年度には、研究課題として掲げた問題を論じてゆくための基本的な準備として、(1) チェコ史、文化史ならびに音楽史に関する最新の図書の購入ならびに精査、(2) 国内の図書館における所蔵雑誌調査、(3) 外国の図書館における所蔵図書並びに雑誌の調査といった作業を行った。以下では、(1)から(3)の具体的な内容について述べてゆく。
(1) 過去10年間にチェコ共和国や英語圏ならびに独語圏で出版された学術書のうち、主として19世紀から20世紀前半にかけてチェコ人の国民意識が学術や芸術の分野においていかに成立し、発展していったのかという問題を扱った書籍を収集した。現在は、収集した文献の精査を行っている。
(2) 平成25年2月26日から28日にかけて、北海道大学スラブ研究センターの図書室に所蔵されているスラヴ地域研究雑誌の調査を行った。同センターでは、主として英語圏ならびに独語圏におけるチェコ史や文化史に関する最新の論考や書評記事を調査した。研究課題を遂行する際に必要と判断した記事はすべて複写し、現在も複写した資料の精査を行っている。
(3) 平成25年3月17日から31日にかけて、チェコ共和国ブルノ市にあるモラヴィア図書館ならびに同市にあるモラヴィア博物館音楽史部門ヤナーチェク文書館において所蔵資料の調査を行った。前者では、19世紀後半から20世紀前半にかけて、ボヘミアやモラヴィアやシレジアそしてスロヴァキアの民俗音楽を用いてチェコ人作曲家が発表した音楽作品の楽譜を調査を行うとともに、こうした作品に関する研究文献の調査も行った。ヤナーチェク文書館では、シレジア地方出身のチェコ人詩人ペトル・ベズルチの詩を用いてヤナーチェクが作曲した合唱作品の上演記録に関する資料を調査し、複写する作業を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度には、19世紀末から20世紀前半のチェコ人の芸術音楽の創出、受容における国民意識、国境観が涵養される過程を考える際に必須となる基本的な資料を収集することができた。資料を収集する際には、チェコ音楽史に関するものだけではなく、19世紀から20世紀にかけてのボヘミアとモラヴィアそしてシレジアのチェコ人のナショナル・アイデンティティの成立と発展の過程を政治史や文化史といった観点から論じた資料も含めた。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度に収集ならびに調査を行った資料の読解を進めて、平成25年度には研究代表者が所属する日本音楽学会や民族藝術学会などで研究発表を行うとともに、研究発表の内容を論文にまとめ上げて所属学会が発行している学術雑誌へ投稿を行ってゆく。また、平成24年度に引き続き、研究課題に関連する文献の収集も続けてゆく。

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Published: 2015-05-28  

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