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2013 Fiscal Year Annual Research Report

中国の「世界の工場」時代は終わるのか?―沿海部産業集積の定量定性分析

Research Project

Project/Area Number 24830024
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

伊藤 亜聖  東京大学, 社会科学研究所, 助教 (60636885)

Project Period (FY) 2012-08-31 – 2014-03-31
Keywords中国経済 / 産業立地
Research Abstract

本研究プロジェクトでは、中国沿海部に集中してきた製造業が、2000年代後半以降にどのような変化を遂げつつあるかを、産業立地に注目して検討した。
第一に、地域・産業データを用いた分析の結果、沿海部の産業集積地での「集積の経済性」の発生と、労働集約的産業の内陸部への移転が同時に観察された。第二に、貿易データの分析から、中国内陸での輸出の増加が見られ、これはエレクトロクスの製造請負企業(EMS)の立地移転によって牽引されていることが確認された。第三に、産業集積地での現地調査から、沿海部の有力な産業集積は、2010年代においても引き続き競争力を維持しており、この背景には、近隣地域への工場の拡大余地があることや、新製品の開発を行うことで付加価値を高めるといった取り組みが観察された。
以上から、中国製造業は、沿海部での規模を維持しつつ、内陸部へと取引ネットワークと立地が拡散しつつあると言える。「世界の工場」と呼ばれた中国の製造業については、ASEAN諸国への企業移転も増加しており、また中国企業の対外直接投資も増加している。しかし本研究で指摘したように、広大な中国の内部で、立地の変化によって幅広い品目で高い国際競争力が維持されるメカニズムが存在する点にも、注目が必要である。本研究は、中国国内での産業立地の変化を定量定性的に分析したが、今後、内陸部での調査を拡充する余地や、中国企業の対外進出が東アジア経済にどのような変化をもたらしつつあるかなど、更なる課題も発見でき、これらは今後の課題としたい。

Current Status of Research Progress
Reason

25年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 Other

All Presentation (2 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 中国産業高度化のリスクと機会:対外直接投資と不動産開発は「実業離れ」をもたらしたか?2013

    • Author(s)
      伊藤亜聖
    • Organizer
      中山大学「産業と地域経済の発展に関する国際シンポ兼経済史研究学術フォーラム」個別論題
    • Place of Presentation
      中山大学(中国)
    • Year and Date
      20131221-20131222
  • [Presentation] バズワードとしての「世界の工場・中国2013

    • Author(s)
      伊藤亜聖
    • Organizer
      中国経済学会
    • Place of Presentation
      京都大学
    • Year and Date
      20130622-20130623
  • [Book] 空間経済学:聚焦中国 (「中国的”世界工場”時代結束了※?(※は口偏に馬)」、pp.96-116を寄稿)2013

    • Author(s)
      伊藤亜聖
    • Total Pages
      228
    • Publisher
      浙江大学出版社
  • [Remarks] SSJN: The End of Workshop of the World?

    • URL

      http://newslet.iss.u-tokyo.ac.jp/ssj48/index.html

URL: 

Published: 2015-05-28  

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