2012 Fiscal Year Annual Research Report
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24830034
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
田中 優希 一橋大学, 大学院商学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (00636178)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 会計学 / 環境会計 / 環境財務会計 / 環境経営 / 環境報告 |
Research Abstract |
平成24年度は、日本企業が自発的に続けている環境情報開示活動が、企業自身の環境負荷や環境管理体制の維持・改善を促すか否か(本研究ではこれを「規律付け効果」と呼ぶ)を検証した。 より具体的には、計画書において予定していた、会計学分野以外の文献研究、データ収集、海外で環境情報インタビュー、日本企業を対象とした統計的手法を用いた検証を実施した。平成24年10月から平成25年1月まで、ESSEC Buisiness Schoolにて海外派遣プログラムに参加したが、その際に、同内容について当該大学の研究者と共著論文の執筆を開始し、現在も進行中である。 同論文では、環境情報の開示効果は企業外部に与える影響に限ったものではなく、むしろ企業外部者の意思決定に影響を与えることを期待して、企業が環境パフォーマンスの向上に取り組む可能性があるとの仮説を立てている。とりわけ共著者との議論に上ったのは、東日本大震災後に生じたエネルギー需給の逼迫である。資本市場を含めた企業外部者の関心が企業のエネルギー効率に強く向いたときに、企業が公開している環境パフォーマンス情報の有用性がより高まり、企業自身の環境パフォーマンスの向上を促すのではないかと考えている。 共著論文については、計画書の予定通り、平成25年度に発表を行う国際学会(EAA、APIRA)で発表することが内定している。平成25年度は、同検証をさらに海外企業にも広げ、先に得られた日本企業の結果との比較によって、本研究の目的である環境情報開示制度構築への示唆を得る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究内容として予定していた、日本企業に関する検証を実際に実施することが出来た。また、平成24年度後半に行った在外研究の成果として、国際学会へのアクセプト、有用なデータベースの購入、共同研究者とのネットワークを獲得を実現し、平成25年度も引き続き研究を行う土台構築を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、この検証をさらに改善しながら、諸外国の企業に関する検証を行う。 また、会計学以外の領域(環境経済学や環境法学)の関連文献のレビューが不十分であることから、これを前四半期中に終了させる。 検証に必要なデータは、平成24年度に日本企業の環境情報に関するデータベースを購入した。諸外国に関する検証を行う目的で、平成25年度は諸外国の環境情報を収録したデータベースを購入する。
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