2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢ドライバーの認知機能の変化に伴うリスクと補償方略に関する実践的研究
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24830051
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
蓮花 のぞみ 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 研究員 (70632462)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 高齢者 / 認知機能 / 運転行動 / 補償 |
Research Abstract |
高齢期は加齢に伴う変化が顕著であるが、多くの健常な高齢者は実際に日常生活を送る上でその変化に適応するために経験や生活習慣によってリスクを補う方略を行っている。 申請者の一連の研究では、現在高齢者の関わる問題の中でも事故のリスクが高くその解決が急を要する交通場面に焦点を当て、高齢者の認知機能と行動パフォーマンス、補償方略の三者間の関係性を明らかにすることで高齢者に有効な対策を立てることを目指している。 本研究では、一般高齢者を認知機能の高低によって群分けを行い、認知機能が行動パフォーマンスに与える影響を明らかにすることを目的とした。次に、高齢ドライバーが加齢に伴う変化を補うために効果的な補償方略を走行前と走行中の二段階に分けて検討することを目的とした。 平成24年度における具体的な研究内容は以下の通りである。まず高齢ドライバーを対象とした認知機能検査を新たに作成した。また運転補償の測定に関して、走行中のリスクを低減するための補償と走行前に負荷の高い状況を回避する補償に分けた質問紙を作成した。これらを踏まえて予備調査のデータを分析した上で、来年度は走行実験を行い、高齢者講習及び事故対策に還元できるよう検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請当初の目的としていた、高齢者における認知機能と運転行動と補償方略の三者関係を明らかにするために、高齢者を対象とした自動車走行実験の認知機能検査の作成を行った。認知機能検査は加齢に伴う低下が現れる多次元の認知機能を対象としており、走行実験前に短時間で簡便に実施できる検査であった。 また、補償に関して、走行中のリスクを低減するための補償と走行前に負荷の高い状況を回避する補償に分けた質問紙を作成した。またデータの解析および公表についても随時実施しているため、おおむね順調に進展したといえるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本研究課題の高齢ドライバーを対象に、認知機能高群と低群に分けて認知機能と行動パフォーマンス、補償方略の三者間の関係性を検討するために、滋賀県月の輪自動車教習所にて走行実験を実施する。さらに、有効な補償方略の利用実態および促進を行うために、兵庫県東播自動車教習所と神戸市シルバーカレッジにて質問紙調査を実施する。 さらに、国内外における学会にて発表するとともに、論文化することで公表を進める予定である。今後は、これらの結果を高齢期における日常生活および事故対策に還元できるよう検討を重ねる予定である。
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Research Products
(1 results)