2013 Fiscal Year Annual Research Report
企業間提携の多重性と提携のパフォーマンスの関係性についての実証研究
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24830081
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山野井 順一 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20386543)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 企業間提携 |
Research Abstract |
本年度は、前年度で構築した理論モデルを作成したデータセットの分析することに費やされた。1990年から2009年までの日本の非金融上場企業同士による海外での提携の一形態であるジョイント・ベンチャーを分析対象とし、2社間での複数のジョイント・ベンチャーが織りなす特性が、個々のジョイント・ベンチャーの存続の可能性に与える影響について、マルチレベルのロジットモデルにより分析を行った。分析単位は、ジョイント・ベンチャー-年で、最終的なサンプルサイズは、15,816である。対象となる提携の特性は、提携の相互依存性、提携の複雑性、相互的な提携の支配である。2社間のジョイント・ベンチャーにおいて相互依存性、相互的な支配が行われているほど、個々のジョイント・ベンチャーの存続の可能性が有意に高まり、逆に複雑性が高いほど、個々のジョイント・ベンチャーの存続の可能性が有意に低くなることが確認された。この実証結果に基づき、さらに実務経験者にインタビューを行い、この発見の妥当性が確認された。 また、本研究課題の延長としての研究も複数展開することが可能であった。第一に、複数の提携の束であるalliance portfolioでの提携の継続への影響ついて、日本の百貨店産業を対象とし、実証的研究を行った。得られた実証結果は、当該alliance portfolio内で、他者と比べて組織能力が低い企業ほど、提携を破棄する傾向があり、その影響は同一alliance portfolio内の企業との市場での競争関係に依存することが発見された。第二に、企業間同士の競争関係と提携の締結への影響についての理論的研究では、共通する競争相手を持つ企業ほどより提携関係が結ばれやすく、その共通する競争相手から同時に攻撃を受けないような企業とのほうがよりその関係が強くなることが理論的に導かれた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)