2012 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルコンテンツを利用した割合文章題の解決支援プログラム
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24830098
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
後藤 学 相模女子大学, 学芸学部, 講師 (80632801)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 割合 / 文章題 |
Research Abstract |
本年度の研究計画の1番目は,割合文章題の難しさの要因の中から,主要因であろうと予測される比較・基準量の包含関係,文章中の比較・基準量の特定を明らかにすることであった。先行研究,文献調査から明らかとなったのは以下の事柄である。 まず,数学教育学の数学教育学会を中心とした研究では,研究者よりも教師による実践的な研究が多く,様々な難しさが指摘されている。集約すれば,①割合の概念(AとBとpの関係,基準量を1と見ること)②割合の倍率(整数培,小数倍など),③比較量,基準量の包含関係,④比較量,基準量の特定,である。次に,日本数学教育学会を中心とする研究では,低学年より割合の見方やとらえ方の素地を養うことの重要性や,割合のよさを感じる指導内容にすることの重要性が多く指摘されている。 次に,ドイツ,バーデン=ヴュルテンベルク州で使用されている算数教科書を入手し,現在分析を進めている。ドイツでは割合文章題は中学で学習する内容になっているということである。理解すること自体が難しく,日本における学年配当が妥当であるかどうか,今後研究していく必要がある。 デジタル・コンテンツの制作に関して,現在はコンテンツ開発もHTML5+JavaScript,JavaApplet,EPUB3など様々なプラットホームがあり,今後の研究を進めていく上でどの環境で制作を進めていくのがより効率的であるかを検討する必要が生じてきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
一般の児童を対象にデジタル教科書,デジタルコンテンツを用いてその有効性を検討する計画であった。そのために購入し使用するタブレットPCのOperating Systemが移行時期と重なり再度機種検討しなければならず,購入が大幅に遅れた。そのために研究計画全体もずれてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は1つの課題毎に実証的な研究を進めていく予定であったが,研究計画が遅れているため複数を並行して進めていくように再度計画を作り直す。また,実証実験を行ってもらう小学校を,複数にし研究を迅速に進めることができるようにする。
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