2013 Fiscal Year Annual Research Report
公共経済学の基礎理論研究:メカニズムデザイン理論からのアプローチ
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24830109
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
初見 健太郎 関西大学, 政策創造学部, 准教授 (40633417)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | ゲーム理論 / 社会言語学 |
Research Abstract |
特に英語を想定して、ひとつの言語が世界的な基軸言語となる条件を考察することを目的とし、以下のようなゲームを構成した。1.簡単のため4か国(地域)存在する。(5か国以上でも主結果は変わらず。)2.各国の市民は母国語を話せる。3.市民が他国の言語を習得するにはコストがかかる。また、最大で1か国語しか外国語は習得できない。習得する言語の選択が戦略に当たり、純粋戦略のみを考える。4.市民の外国語習得による利得は、その外国語によりコミュニケーションをとることのできる外国人の数に対し線形とした。予測される期待純利得と、言語習得コストの対比から、実際に外国語を習得する人数が決まる。5.均衡条件は、国内の他の市民とは提携的行動を認める、強ナッシュ均衡の一種を採用した。まだ分析の途中ではあるが、このゲームにおいて、現在のところ、以下の結果が得られている。1.均衡において必ず基軸言語(すべての他国市民が選択する言語)が生まれる。2.人口が第2位以下の国の言語が基軸言語になりやすいのは以下の時である。人口が第1位の国の人口と比較して、相対的に人口が第2位の国の人口が大きい。相対的に人口が第3位の国の人口が大きい。相対的に人口が第4位の国の人口が大きい。外国語習得から得られる純利得が言語習得コストと比較し大きい。3.もし3か国しか存在しない場合、人口が第1位の国の言語が必ず基軸言語になる。本研究の途中経過については、研究期間中に東京工業大学にて開催されたゲーム理論ワークショップにて報告された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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