2012 Fiscal Year Annual Research Report
青少年期のシティズンシップ形成に向けた効果的な学習支援の在り方に関する研究
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24830114
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
佐藤 智子 大手前大学, CELL教育研究所, 研究員 (90632323)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 学習支援 / シティズンシップ / キャリア教育 / ファシリテーション / 社会教育 / 生涯学習 / ナラティヴ / 青少年教育 |
Research Abstract |
本研究は、シティズンシップのための教育の基盤となる体制やネットワークの構築に寄与する要因を探るとともに、そこで行われる具体的な学習活動の学習支援方法や支援プログラム、さらに形成的評価についての開発を進めていくことを目的としている。そこで、この目的の達成に向けて、次の3点の課題に取り組んできた。 (1)シティズンシップ形成のための学習内容および実践に関する先行研究レビュー(2)シティズンシップの能力形成に適した教育段階や年齢段階の検証(3)シティズンシップ形成のための学習支援プログラムの開発 以上の3点につき、平成24年度の研究実績は以下の通りである。(1)について、国内外の先行研究の収集を進めており、さらに継続して行っていく。(2)について、JGSS-2012のデータを利用した二次分析によって、シティズンシップの1要素である政治的関与に対する学校教育、社会教育の効果を検証した(JGSS研究論文集に発表済み)。(3)については、ナラティヴ・アプローチやファシリテーションなどの手法を活用したワークショップの内容や実施主体についての情報を収集しており、今後はさらに調査等によって詳細な情報を整理していく。具体的には、インプロ(即興演劇)を利用したワークショップや、問題解決型・体験型の学習機会に関する情報収集を進めてきた。 また、所属機関に在籍する学生に対して、授業外での多様な学習機会を準備するため、学習支援の場のマネジメントに関するアクション・リサーチを遂行中であると同時に、論理的思考力やファシリテーションスキルを身につけるためのプログラムを開発し実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●研究協力者や連携協力者との交流や情報交換の機会(研究会等)により、計画に沿った研究の遂行に対する支援を得られている。 ●研究代表者の所属機関における業務そのものが研究課題に関連しており、日常業務の中でもアクションリサーチを進めている。そのため、継続的な準備・実施・ふり返りをすることができている。 ●上記のアクションリサーチの過程で、研究代表者の所属機関(学習支援センター)に非常勤で勤務して頂いている近隣大学院のPD研究員等の研究協力が得られており、連携協力しながら調査研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、当初の研究計画を大きく変更する必要を生じさせる問題点はなく、平成24年度の成果を踏まえ、引き続き、申請書に記載した計画に沿って研究を遂行する。 全体としては概ね順調に進展しているが、平成24年度は研究1年目ということもあって成果の発表の側面では不十分なところがあったため、今後は学会等での報告や研究論文の発表、さらには社会的な活動の中での成果の還元を進めていく予定である。
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Research Products
(5 results)