2012 Fiscal Year Annual Research Report
信頼構築のコミュニケーションプロセスにおける「素直さ」のインパクトに関する研究
Project/Area Number |
24830120
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Research Institution | Kyushu International University |
Principal Investigator |
能間 寛子 九州国際大学, 国際関係学部, 助教 (50632204)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 経営学 / 組織行動 / コミュニケーション / 信頼 / 素直さ |
Research Abstract |
本研究の目的は、異文化間での信頼関係構築の過程における「素直さ」の役割を明らかにすることである。平成24年度は、「素直さ」の概念について、また、職場における信頼関係構築に対する文化の影響について文献研究を行った。さらに、この文献研究の結果に基づき、質問紙調査、インタビュー調査の内容と項目を決定し、実施した。本年度の成果として、上述した文献研究の結果に基づいて論文を執筆した。論文は平成25年4月に行われる国際学会で発表する。 本年度実施した質問紙調査では、職場における上司-部下間で求められる「素直さ」、同僚間で求められる「素直さ」の違いが明らかになった。「素直さ」には複数の構成要素があり、縦の人間関係と横の人間関係で「素直である」ということの意味が異なる。また、職場では、「素直である」ことと「学び」が関連付けられており、それぞれの立場や職務において期待される「学び」が「素直である」ことによって達成できる、あるいはすべきであると考えられていることがわかった。この結果に基づき、インタビュー調査では、これらの「素直さ」に対する期待がどのようにコミュニケーションに影響を与えているかを中心に、信頼関係構築の過程に対する影響を調査した。 来年度は、インタビューデータを分析し、さらに詳しく、「素直さ」と「信頼」の関係性を明らかにしたい。さらに、本年度実施したアンケート調査から得たデータ及び成果を含め、研究結果は国際学会及び学術誌において発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は「素直さ」に関する文献研究を行い、次年度に予定していた質問紙調査及びインタビュー調査の内容と質問項目を決定するよう計画していた。しかし、参加予定企業の都合上、研究調査を平成25年3月末に実施することになった。したがって、平成25年度に予定していた調査の一部を前倒しし、平成24年度中に行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、前年度に実施した質問紙調査及びインタビュー調査を分析し、必要に応じて二回目のインタビュー調査を行ったうえで、研究結果をまとめ、発表する。前年度に実施した調査の分析は、8月頃までに一旦とりまとめ、参加者及び参加企業に「研究結果概要(中間報告)」として報告する。その後、必要に応じてインタビュー調査を行う。本年度末までに、実地調査で得た全てのデータを分析し、最終研究結果として発表する予定である。
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