2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規発光性材料としてのAIEポリマーおよびAIEゲルの開発
Project/Area Number |
24850008
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石割 文崇 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (00635807)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 凝集誘起発光 / ポリアクリル酸 / カルシウムセンサー |
Research Abstract |
本研究では新規高発光性材料、刺激応答性材料などの開発を目指し、AIE(凝集誘起発光:Aggregation-Induced Emission)特性を示すユニットを有する高分子材料開発を行った。ビニル基を導入したAIE分(AIEモノマー)を基盤とし、その単独重合、共重合、ゲル化重合によって得られるホモポリマー、コポリマー、ゲルの物性・機能を行った。 (1)ホモポリマー、コポリマー、ゲルの合成と性質:ホモポリマー、コポリマーは、対応するAIEモノマーホモポリマー蛍光量子収率を測定した所、ポリマーはモノマーの5倍以上の量子収率を示した。これらのことから、溶液状態、固体状態いずれにおいてもポリマー構造が色素間の凝集を促進し AIE挙動に影響を及ぼすことがわかった。 (2)AIE-ポリアクリル酸コポリマー、ゲルのカルシウムセンシング能:ポリアクリル酸はカルシウムイオンとmMオーダーで会合し、ポリマー鎖が凝集する性質があることが知られている。このような性質をもつポリアクリル酸にAIE色素を導入したコポリマーを合成すれば、Ca2+存在下ではポリマー鎖が凝集し、AIE発光団が蛍光性を示すようになり、神経伝達に重要なCa2+のセンサーとして機能することが期待される。AIE成分5mol%、ポリアクリル酸成分95%のコポリマーを合成しそのCa2+センシング能を評価した。このコポリマーの溶液に、CaCl2を添加すると、その蛍光強度は著しく上昇した。しかし、NaCl、KCl、MgCl2を添加しても蛍光強度は上昇しないことから、このコポリマーは設計通りCa2+センサーとして機能することがわかった。また、架橋剤存在下で調製したAIE-ポリアクリル酸ゲルも、Ca2+の濃度変化に伴い、蛍光強度を上下することがわかり、固定化可能なセンサーとして機能することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)