2013 Fiscal Year Annual Research Report
光異性化分子を組み込んだ光駆動型動的分子認識システムの構築
Project/Area Number |
24850012
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
酒田 陽子 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (70630630)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 光異性化部位 / アゾベンゼン / 光応答性分子 / ピロール / 階層的自己組織化 |
Research Abstract |
本研究では、ホスト分子と成り得る巨大環状オリゴピロールに、光によって結合様式が可逆的に変化するアゾベンゼン等の光異性化部位を導入する事で、光照射に伴う環構造のねじれの開閉と同期した革新的な分子認識システムの創成を目的としている。これまでに、環状オクタピロールにアゾベンゼンユニットを組み込んだ新規マクロサイクル分子を合成した。しかし、この環状分子は光照射により、全く異性化が進行しなかったため、アゾベンゼンユニットとオリゴピロールの間にエチレンスペーサーを含むマクロサイクルを合成した結果、異性化率が34%と向上した。また、アゾベンゼンの置換位置と光異性化率の相関に関する知見を得るため、他のマクロサイクル誘導体の系統的な合成も行った。さらに、ピロール骨格を有する新たなフォトクロミック分子の合成にも取り組み、目的とする分子を合成することに成功した。この分子は、今後、様々な分子に組み込むことにより、新たな光応答性材料の鍵ユニットとして機能することが期待される。 また、別の展開として分子認識場を集積する方法を確立するため、疎溶媒効果を利用した自己集合型金属錯体の階層的な自己組織化による新たな物質創製にも取り組んだ。両親媒性分子を配位子として用いて水中における集合挙動について追跡した結果、配位子単体では内部構造を有する数百ナノメートルの球状構造を形成するのに対し、金属イオンとの錯体形成の結果、内部が密に詰まったより小さな球状構造へと構造変化する様子が確認された。これにより、今後内部空間を有する多様な自己集合型金属錯体を段階的に集合化し、新たな機能性材料創製へと応用する上での基盤を確立することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Programmed crystallization via epitaxial growth and ligand replacement towards hybridizing porous coordination polymer crystals2013
Author(s)
Kenji Hirai, Kebi Chen, Tomohiro Fukushima, Satoshi Horike, Mio Kondo, Nicolas Louvain, Chiwon Kim, Yoko Sakata, Mikhail Meilikhov, Osami Sakata, Susumu Kitagawa, Shuhei Furukawa
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Journal Title
Dalton Transactions
Volume: 42
Pages: 15868-15872
DOI
Peer Reviewed
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