2013 Fiscal Year Annual Research Report
複雑ネットワーク解析とシミュレーションによるサプライネットワークの頑健性の検証
Project/Area Number |
24860017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鬼頭 朋見 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50636107)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 複雑ネットワーク / サプライネットワーク / 実データ / システム設計 / 頑健性 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、自動車製造業に着目し、自動車部品製造サプライヤ間・サプライヤと自動車製造会社間の部品供給/調達関係(サプライネットワーク)の構造を解析し、その頑健性について検証するものである。 前年度はエンジン部品に対象を絞り、その供給構造の経年変化を捉える実データを収集、解析した。これにより、部品毎の技術的特徴やサプライヤ個別の資本関係等の事情が、ネットワーク構造に反映されているという示唆を得た。 これを踏まえ本年度は、様々なカテゴリに渡る部品200品目について、2000年代を通しての供給構造の経年変化を捉える実データの収集・それに基づくデータベース構築をおこなった。サプライネットワークの時系列変化を捉えた研究は過去に殆ど例がなく、本研究で構築したデータベースは今後の他の研究にも有用である。 収集したデータの解析により、ネットワーク全体の頑健性と、サプライヤ個々の戦略との関連性、およびそれらと外部要因(技術変化、資本関係など)との関連性についても示唆を得る事が出来た。この結果をまとめた論文は、生産工学系で評価の高い論文誌に投稿し、既に採択が決定している。 また、これを踏まえて、サプライヤや自動車製造会社の消失がどのような影響を及ぼすのかについて検証すべく、頑健性のシミュレーションもおこなった。シミュレーションの結果、サプライネットワークの構造は非常に非均質であり、特定の自動車製造会社に依存するサプライヤとそうでないもの等が見られた。特に、製造部品以上に地域のファクターが大きくネットワーク構成に影響しており、例えば中国系のサプライヤは密なクラスタを構成している事等が分かった。これらの知見は現在、更なる実験によって検証中であり、成果を纏めた論文は、今後海外の論文誌に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)