2012 Fiscal Year Annual Research Report
異なる映像コンテンツ間の冗長度削減のための映像群圧縮符号化
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24860055
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
京地 清介 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (70634616)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 変換辞書 / 予測 / フィルタバンク / コサイン・サイン変調フィルタバンク / リフティング |
Research Abstract |
1年目に計画した(ステップ1)コンテンツ予測手法、(ステップ2)適応行列変換群の構成に関して以下の成果を挙げた。 (ステップ2)適応行列変換群の構成:コサイン変調・サイン変調と呼ぶ方式に基づいて変換群を構成した。この方式によって得られる行列変換群によって、変換群の規模を小さく抑えながら、画像毎に異なる様々なテクスチャのエッジ特徴(方向・解像度)に従って効率良く変換できることを示した。 (ステップ1)コンテンツ予測手法:コンテンツ予測では、リフティングと呼ばれる手法に基づき構成した。リフティングの利用によって、リフティング処理中に実行される予測処理が(ステップ2)で先に構成した適応行列変換群の中にシームレスに導入できることが分かり、結果(ステップ2)の成果に統合する形で実現した。 上記の研究成果に関して積極的に対外発表を行った。国際学術論文誌としてIEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciencesに1件の採録決定を受けた(研究実施計画ステップ2の成果)。また国際会議に関しては、APSIPA Annual Summit and Conferenceにて1件発表を行った他(研究実施計画ステップ2の成果)、IEEEのフラグシップ会議であるInternational Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP) 2013(平成25年度)においても1件の発表(研究実施計画ステップ2の成果)を行う予定である。さらに国際会議に2件投稿中、学術論文を2件投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目では、当初の研究計画の逆順(ステップ2の適応行列変換群の構成、ステップ1のコンテンツ予測手法の順)に研究を進めたが、【研究実績の概要】で記載した通りに、適応行列変換アルゴリズムの中に予測手法をシームレスに統合できることが分かったため、本研究手順をとった。初年度の2つの計画を消化したため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
【現在までの達成度】に記載の通り、本研究はおおむね順調に進展している。従って2年目の研究では予定通り、(ステップ3)必ずしもエッジの方向・解像度の特徴が顕著ではない詳細領域に対する適応変換行列群の構成、(ステップ4)適応変換行列に伴う付加情報の効果的な伝送手法の確立に取り組む。 本工程の中で、ステップ3ではより一般的な画像特徴を取り扱う変換の検討が必要となり最も難易度の高いステップとなる。ただし、1年目ステップ2で構成した変換群を拡張するアプローチによって対応できると考えられるため、基本的には1年目ステップ2を一般化する観点で研究を進める。また、構造の一般化に伴って、1年目ステップ1で構成した予測手法のアルゴリズムも変更する必要が生じるため、併せて検討する。
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