2013 Fiscal Year Annual Research Report
犬における造影超音波検査を用いた糸球体濾過率低下の早期診断
Project/Area Number |
24880004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森下 啓太郎 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 助教 (30637046)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 造影超音波検査 / ソナゾイド / 慢性腎疾患 |
Research Abstract |
perflubutane microbubbleを用い第2世代超音波造影剤ソナゾイドは、少量で優れた造影効果を有し、従来の造影剤に比べ気泡が壊れにくくリアルタイムでの経時的な血流評価が可能である。近年ヒトの慢性腎疾患患者にソナゾイドを用いた造影超音波検査(CEUS)を実施したところ、腎実質の造影強度や造影持続時間といったパラメーターが健常人に比べ有意に減少しており、GFRとの相関が認められたと報告されている。本研究では、健常犬と腎疾患犬における腎臓のソナゾイドCEUS所見を比較検討した。 これまで健常犬6頭、腎疾患犬15頭にCEUSを実施した。健常犬から算出した造影開始時間(SP)、最大エコー輝度(PI)、最高点到達時間(TTP)、減衰率(WR)、曲線下面積(AUC)は、腎皮質でSP:3.3±1.1秒、PI:117.8±11、TTP:2.2±0.7秒、WR:75±7.5%、腎髄質でSP:7.3±2.2秒、PI:76.7±16.4、TTP:4.2±1.5、WR:84.7±6.4%であった。皮質の各測定項目の日差変動の変動係数(CV)は7.2-26.6%であり、中でもAUC(8.1%)とWR(7.2%)は良好な再現性を示した。髄質の各測定項目のCVは11.8-28.4%であり、いずれも皮質に比べ検査間変動が大きい傾向を認めた。以上の結果から各測定項目はある程度の検査間変動を認めるものの、臨床的に許容できるものと考えられた。腎疾患犬では、腎機能が重度に低下している症例では、皮質のSPの延長およびPI、AUCの低下、髄質のAUCの低下を認め、本検査が腎臓の血流評価に有用である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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