2013 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザウイルス粒子に取り込まれる低分子RNAの同定と機能解析
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24880014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 晋 東京大学, 農学生命科学研究科, 特任助教 (10636757)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2015-03-31
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Keywords | インフルエンザ / ウイルス粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウイルス粒子内には、ウイルスの増殖に必須なウイルスゲノムおよびウイルスタンパク質が取り込まれている。それらウイルス由来の因子に加えて、粒子内に、低分子RNAが選択的に取り込まれていることがいくつかのウイルスで報告されている。A型インフルエンザウイルスにおいては、ウイルス粒子内に宿主由来の低分子ncRNAなどの低分子RNAが取り込まれているかどうかはわかっていない。様々な宿主で増殖させたウイルスに共通して取り込まれているRNAを調べることで、ウイルス粒子内に選択的に取り込まれる低分子RNAが存在するかどうかを調べることを目的として、次世代シークエンサーを用いてウイルス粒子内に取り込まれる低分子RNAを同定した。 精製A/Puerto Rico/8/1934(PR8)ウイルス粒子から200塩基以下のRNAを抽出しcDNAライブラリーを作製した。作製したcDNAライブラリーの配列は次世代シークエンサーを用いて解析した。その結果、宿主由来低分子RNAも検出されたが、得られたリードのうち30%がウイルスのゲノムRNAの5’および3’末端の配列がであった。そこで、レトロウイルスを用いて、一番多く含まれていたHA分節の5’および3’末端の配列を恒常発現するMDCK細胞を作製し、ウイルス増殖に与える影響を調べた。しかしウイルスゲノム末端を発現する細胞でのウイルス増殖性は野生型のMDCK細胞と同程度であり、ウイルスゲノム末端の増殖における役割を明らかにすることは出来なかった。 今回用いたレトロウイルスによる強制発現系は発現量が低いためにウイルス増殖に違いがなかった可能性が考えられる。今後はよりウイルスゲノム末端の発現量を高めた恒常発現細胞を作製し、解析することが必要であると考えられた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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