2013 Fiscal Year Annual Research Report
イエシロアリの病気感染抵抗行動に見られる情報伝達機構
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24880019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳川 綾 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (70628700)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | イエシロアリ / 生物的防除 / 病気感染抵抗行動 / グルーミング行動 / 菌由来化学物質 |
Research Abstract |
本研究は、昆虫病原性糸状菌を用いる生物的防除の可能性の追求を目的とし、昆虫の病原微生物感染抵抗システムにおいて知覚―行動がどのようにリンクしているか解明することを目指している。本年度は、これまでモデル昆虫として用いてきたイエシロアリだけでなく、キイロショウジョウバエを用いた菌由来味覚物質知覚についての調査を合わせて行い、病気感染抵抗行動に知覚が重要であることを、遺伝子レベルで示唆することに成功した。継続的に行った、イエシロアリ知覚情報のうち嗅覚に着目したこれまでの研究成果としては、ネストメイト存在時と存在しない時におけるイエシロアリの行動選択における変化を調査し、現在論文を投稿中である。本年度の研究目的は①菌由来匂いシグナルのうち、情報伝達の要になっている菌由来物質を同定することと、②生物的防除における、微生物生物的防除資材に応用可能な知覚情報伝達阻害について検討することであったが、①においては、昆虫種ごとに要となる物質は異なるかもしれないこと、ただ、菌知覚においては化学シグナルが重要であろうことが示唆された。また、②においても匂いへの馴化が起きる物質と起きない物質、また昨年までの成果から、菌由来物質に含有される誘引物質および忌避物質が絞られ、応用面での利用が期待できる。特質すべきものとしていては、グルーミング行動に関する総論を、国際的に著名な研究者と連名で発表できた。 参加学会は、国内学会では、2014年3月に日本応用動物昆虫学会にてシロアリにおける研究成果を発表した。国際学会では、2013年9月にESITO(European society of taste and olfaction)に参加し遺伝子関連の研究成果を発表した。また、2013年11月にパリ日本人研究会にてセミナーを行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)