2013 Fiscal Year Annual Research Report
肥満・糖尿病における肝細胞増殖因子の役割に関する実験的研究
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24890035
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
奥西 勝秀 群馬大学, 生体調節研究所, 講師 (50401112)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | プロスタグランジンE2 / マクロファージ / 肺線維芽細胞 / T細胞 / 細胞機能抑制 / 喘息 |
Research Abstract |
申請者は、まず、所属研究室ではそれまで行われていなかった様々な実験系(マウス喘息モデル、肺胞または腹腔マクロファージの回収方法、FACSやマイクロビーズ付抗体を用いるMACSによる免疫細胞の分離システム、骨髄細胞から各種免疫細胞を分化誘導する系など)を新たに確立することを、前年度から継続して行った。また、マウスの耐糖能及びインスリンへの反応性の評価方法や、マウスの脂肪組織から、脂肪細胞とその他の細胞(マクロファージ等)を分離する為の実験手技などの習得も、前年度から継続して行った。 申請者は、以前、肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor, HGF)が、様々な細胞において、シクロオキシゲナーゼ-2の発現を誘導し、プロスタグランジンE2(prostaglandin E2, PGE2)の産生を亢進させることにより、その生物学的作用を発揮することを報告している(HGF-PGE2 axis)(J. Clin. Invest. 2010)。そこで、本申請研究で、まず、PGE2が各種細胞に及ぼす効果を検討した。そして、PGE2が、マクロファージや、線維化病変の形成上重要な役割を果たす肺線維芽細胞において、mRNAから蛋白への翻訳を抑制することで、多種の蛋白の発現を抑制することを見出した。さらに、PGE2が、EP2受容体を介してT細胞機能を抑制し、マウス喘息モデルにおける気道炎症を抑制することも見出した。肥満から糖尿病発症に至る過程では、マクロファージやT細胞が持続的に活性化している状態(慢性炎症状態)が重要な役割を果たすと考えられている。さらに、肥満は、肺線維症や気管支喘息の増悪因子と考えられている。以上の結果からは、HGF-PGE2 axis は、免疫細胞の制御を介して糖尿病発症に抑制的に作用するだけでなく、肥満に合併した肺線維症や喘息の増悪を抑制する可能性が示唆される。HGF-PGE2 axis の生体における役割については、本申請研究期間中には十分に解析を行えなかった為、今後の検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Alendronate attenuates eosinophilic airway inflammation associated with suppression of Th2 cytokines, Th17 cytokines, and eotaxin-2.2013
Author(s)
Sasaki O, Imamura M, Yamazumi Y, Harada H, Matsumoto T, Okunishi K, Nakagome K, Tanaka R, Akiyama T, Yamamoto K, Dohi M.
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Journal Title
Journal of Immunology
Volume: 191
Pages: 2879-2889
DOI
Peer Reviewed
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