2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規の機能水が細菌バイオフィルム及び宿主の免疫系に及ぼす効果の検討
Project/Area Number |
24890065
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
早雲 彩絵 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (60634128)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | オゾンナノバブル水 / 薬剤耐性菌 / 殺菌力試験 |
Research Abstract |
歯周病は歯周病原細菌により引き起こされる慢性炎症性疾患であり、歯周治療の目的は細菌バイオフィルムを除去することである。近年、従来の機械的デブライドメントに加え、補助的療法として消毒剤を局所応用する試みが多数報告されている。我々は、オゾンの強力な殺菌能とナノバブルの長期保存性を併せ持つオゾンナノバブル水(NBW3)を歯周治療に応用することを目的に研究を行っている。これまでに、NBW3の歯周病原細菌に対する強力な殺菌能と口腔組織に対する高い安全性をin vitroにおいて確認し、報告してきた。また、実際に歯周治療の補助的療法としてNBW3を使用した際の臨床的・細菌学的効果についても報告した。 一方近年、抗菌薬の乱用により耐性菌の出現頻度が高まり、それらによる院内感染が問題となっている。超高齢社会を迎え、全身疾患罹患患者などの易感染性患者に対する歯科治療の機会が増加しており、歯科診療所はもちろんのこと、訪問歯科診療においても耐性菌に対する対策は今後より一層重要になると予想される。このような背景を踏まえ、本年度は、NBW3の各種耐性菌に対する殺菌効果について検討することを目的とし、実験を行った。代表的な薬剤耐性菌としてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性腸球菌、多剤耐性緑膿菌を実験に使用した。これらの耐性菌にNBW3を作用させ、Tme-kill assayにてNBW3の各種耐性菌に対する殺菌効果を検討した結果、NBW3は実験に供した薬剤耐性菌全てに対し殺菌能を有することが示された。歯科診療所や訪問歯科診療の場において、院内感染対策の一環としてNBW3を用いた口腔ケアやユニット水管路内の殺菌、器具や手指の消毒を行うにより、易感染性患者や要介護高齢者に対する歯科治療を安全に行うことができ、また誤嚥性肺炎の予防にも効果的であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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