2012 Fiscal Year Annual Research Report
強皮症のモデルマウスにおける抗CTGF抗体の治療効果および作用機序
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24890076
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中條 園子 金沢大学, 大学病院, 助教 (20401911)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2013-03-31
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Keywords | 強皮症 / 線維化 / CTGF |
Research Abstract |
全身性強皮症は皮膚や内臓臓器の線維化を特徴とし、様々なサイトカインがその病態形成に関与している。結合組織増殖因子(CTGF)は、形質細胞増殖因子(TGF-β)の刺激により誘導され、線維芽細胞を増殖しコラーゲン産生を促進するサイトカインであり、抗線維化治療のターゲットとして近年注目されている。申請者らは以前、DNA免疫法によりCTGFに対するマウスモノクローナル抗体の樹立を成功し、サイトカイン注入マウス線維化モデルに投与したところ、線維化の抑制を認めた。そこで本研究では、DNA免疫法により抗CTGF抗体を作製し、全身性強皮症の動物モデルであるブレオマイシン誘発性強皮症マウスおよびTight skin mouse-1(TSK/+マウス)における抗CTGF抗体の治療効果を検討した。ブレオマイシン誘発性強皮症マウスは、ブレオマイシンを連日皮内注射して作製した。ブレオマイシン誘発性強皮症マウスおよびTSK/+マウスに抗CTGF抗体を皮内注射し、組織学的検討、コラーゲン量、myofiblast数により皮膚線維化の程度を評価した。 その結果、ブレオマイシン誘発性強皮症マウスでは、ブレオマイシン投与前に抗CTGF抗体を投与した群では線維化の抑制を認めなかったが、ブレオマイシンと同時に抗CTGF抗体を投与した群、ブレオマイシンにより線維化を誘導した後に抗CTGF抗体を投与した群では、コントロール群に比べ有意に線維化の減少を認めた。また、TSK/+マウスでは、抗CTGF抗体の投与によりコントロール群に比べ有意に線維化の減少を認めた。 以上のことより、抗CTGF抗体は皮膚線維化を抑制、改善する効果があることが示され、CTGFを直接誘導するのでない動物モデルにおいても効果をもたらすことが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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