2013 Fiscal Year Annual Research Report
双極性障害におけるTRPM2/GSK3βを介した細胞内カルシウム制御障害の解明
Project/Area Number |
24890078
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
上村 拓治 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (60377497)
|
Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
|
Keywords | 双極性障害 / 細胞内カルシウム制御 / TRPM2 / GSK3β |
Research Abstract |
本研究では、双極性障害におけるTRPM2/GSK3βを介した細胞内カルシウム制御異常を解明するために、以下のことを行った。 1 TRPM2とGSK3βのクロストークを同定するために、TRPM2及びGSK3βを標的とするshRNA ベクターを作成し、U-87MG細胞に導入し、クローニングした後、TRPM2あるいはGSK3βの発現が安定にノックダウンしている細胞(TRPM2Low細胞、GSK3βLow細胞)株を作成した。ハウスキーピング遺伝子であるβアクチンと比較しながらTRPM2及びGSK3βの発現量をqRT-PCRで確認したところ、TRPM2Low細胞では、GSK3βの発現も低下し、GSK3βLow細胞でも同様にTRPM2の発現が低下していた。 2 双極性障害患者特異的なTRPM2-1456Lysバリアントの機能を解析するために、Flag tag付のTRPM2発現ベクターとQuikChange Multi Site-Directed Mutagenesis Kitを使い、TRPM2-1456Lysバリアントを作成し、U-87MG細胞に導入した。クローニングを行い、TRPM2-1456Lysバリアントが安定に発現する細胞株を作成した。TRPM2及びGSK3βの発現量をqRT-PCRで確認したところ、TRPM2-1456Lysバリアントの発現量が多くなるとGSK3βの発現が有意に低下していた。 TRPM2-1456Lys発現ベクターの作成に時間がかかったこと、遺伝子導入がうまくいかなかったためTRPM2が安定に発現する細胞株の作成を断念したことで、実験が思うように進まなかったが、今回の研究で、TRPM2とGSK3βは相互に影響していること、また、双極性障害患者特異的なTRPM2-1456Lysバリアントが発現しているとGSK3βの発現が減少することが新しい知見として得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|