2013 Fiscal Year Annual Research Report
ジアミド型化合物における生物種特異的リアノジン受容体活性化機構の解明
Project/Area Number |
24890091
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒川 竜紀 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40527701)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | リアノジン受容体 / 昆虫 / 農薬 |
Research Abstract |
ジアミド型化合物フルベンジアミドは、リアノジン受容体(RyR)を標的とし、チョウ目昆虫のみに選択的に高い殺虫活性を示す農薬である。しかし、チョウ目RyRに対するフルベンジアミドの高い選択性における分子・構造生物学的基盤は未解明である。本研究では、フルベンジアミドにおけるチョウ目 (カイコ) 昆虫RyR選択的結合機構の解明を目的とし、以下の項目について明らかにした。本研究の成果は、昆虫種特異的な新しい農薬の開発につながるだけでなく、RyRの動作機構の解明や新しい医薬の開発にも期待できる。 本年度は以下の項目の実験を実行した。(1)ケミカルバイオロジー的手法を用いた結合部位の特定。新規アフィニティーラベル化剤を合成し、HEK細胞に発現させたカイコRyRをラベル化した。その後、トリプシンで消化後LC-MS/MSにより結合部位を同定した。すると、ラベル化剤がDR1領域付近に結合していることが確認出来た。(2)カイコRyRとフルベンジアミド非感受性RyRとのキメラによる結合部位の確認。カイコRyRのDR1領域を、フルベンジアミド非感受性RyRであるウサギRyRのDR1領域に置き換えたキメラ体を作製し、カルシウムイメージング法によりフルベンジアミドの反応性を調べた。すると、キメラ体では、明らかにフルベンジアミドの反応性が低下していた。以上の結果より、DR1領域がフルベンジアミドの結合部位である可能性が高いことが示された。(3)フルベンジアミド結合部位周辺タンパク質の結晶化。カイコRyRのDR1領域の結晶化を試みた。大腸菌によるDR1領域の精製には成功したが、結晶化に必要な均一な精製サンプルを得ることは出来なかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] X-ray crystal structure of voltage-gated proton channel.2014
Author(s)
Takeshita K, Sakata S, Yamashita E, Fujiwara Y, Kawanabe A, Kurokawa T, Okochi Y, Matsuda M, Narita H, Okamura Y, Nakagawa A.
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Journal Title
Nature Structural & Molecular Biology
Volume: 21
Pages: 352-357
DOI
Peer Reviewed
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