2012 Fiscal Year Annual Research Report
近視マウスの網膜細胞種別発現プロファイリングとヒト遺伝子多型データとの相関
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24890100
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 謙元 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20632095)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 眼科 / 神経科学 / 国際研究交流(アメリカ) / 国際情報交換(アメリカ) |
Research Abstract |
(1) C57B6マウス網膜を用いて、安定的に viability の高い細胞に乖離することができた。パパインが低温でも十分な酵素活性を持つ特性を活かした方法を用いたが、国内で購入可能な試薬の組み合わせをみつけることができた。 (2) Thy1p-CFPマウス網膜でも、C57B6で有効性が確認されたものと同じプロトコールにて、同様に安定的に、ほとんどの細胞を個々の細胞に乖離することができた。蛍光顕微鏡下で、CFPの蛍光をもつ細胞が確認された。 (3) Thy1p-CFPマウス網膜を乖離後、フローソーターで蛍光陽性細胞を分取した。分取後の細胞を再解析したが、purity が80%程度にとどまっており、現状の課題である。過去研究者が行ったNrlp-GFPマウスでは、purityは99%を超えていた。 (4) マウス近視モデルについて、より安定した表現型がえられるよう、コンタクトレンズの装用の方法、装用時期などを再検討している。 (5) フローソーターで得られた細胞を対象に次世代シークエンサーによるRNA Sequencing を予定しているが、国内で適当な共同研究先が見つからないこともあり、北米人類遺伝学会年次総会にて情報収集を行った。また、アメリカ National Institutes of Health へ、次世代シークエンサーを用いた実験計画について助言をえること、また共同研究について、打ち合わせを行った。また、研究者が予備実験を National Institutes of Helth で行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験の基本となる、網膜の乖離、フローソーターでの分取ができたことは、進展といえる。また、次世代シークエンスについて、得られたデータの解析を含め、日米での共同研究の枠は合意することができ、これも大きな進展といえる。 しかし、遺伝子改変マウスの譲渡が順調にすすんでいないこと、マウス近視モデルで安定した表現型が得られていないことが課題であり、まだ予断を許さないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最初に提出した研究実施計画にそえばよいと考えている。 課題として、早期にマウス近視モデルを、安定した表現型といえるレベルにすることが必要と考える。他の重要な技術的な問題は24年度に解決できたと考えている。
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