2012 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌浸潤・転移における骨髄由来細胞の役割の検討
Project/Area Number |
24890115
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 和利 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50636181)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / PTEN |
Research Abstract |
Cre-loxPシステムを用いて、PTENとTP53を前立腺特異的にノックアウトしたマウス(Pten-/-TP53-/-マウス)を作成するために、まず前立腺上皮細胞に特異的に発現するProbasinのプロモーターであるARR2PBとCreの組み換え遺伝子を導入されたマウスを得た。またTP53とPTENをそれぞれloxP配列ではさんだ遺伝子をもつマウスを得た。それらのマウスはヘテロ(一つの遺伝子座が正常)であるため、両方の遺伝子がloxpではさまれたホモのマウスを作成した。(fl/fl)このfl/flマウスとprobasin-creのマウスをかけあわせることにより前立腺癌マウスモデルが作成できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
TP53-loxpマウスとPTEN-loxpマウスを導入するにあたり、細菌の感染を認めたため、SPF(Specific pathogen free)化する必要があった。そのためそれぞれの雄マウスの精子を正常マウス由来の卵子と人工授精させた上で、別のSPFマウスに移植し、SPF化されたTP53-loxpマウスとPTEN-loxpマウスを作成する必要があった。そのため、初年度では前立腺癌モデルマウスにGFPマウス由来の骨髄細胞を移植し、キメラマウスを作成する予定であったが、やや達成度は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、probasin-creマウスとTP53-loxpマウスとPTEN-loxpマウスをかけあわせ、Pten-/-TP53-/-マウスを作成中である。 また平行して、GFPマウス由来の骨髄細胞を前立腺癌マウスに移植する準備をすすめている。 骨髄移植が成功しない場合に備えて、骨髄移植を行わない前立腺癌マウスモデルで骨髄由来の細胞を評価するために、炎症細胞に着目して、骨髄由来細胞と前立腺癌細胞との微小環境をフローサイトメトリーを用いて評価することも予定している。
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