2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24890117
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
崎元 晋 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60633047)
|
Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2013-03-31
|
Keywords | アペリン / APJ / 血管新生 / グリア細胞 |
Research Abstract |
7回膜貫通型受容体であるAPJはGタンパク共役型受容体で、そのリガンドとして生理活性物質apelinが同定され、apelinは血管の安定化に働くアンジオポエチン1/Tie2シグナルの下流因子に位置する。本シグナルは未熟な血管を成熟化・安定化することが報告されており、apelinはVEGF阻害のみにターゲットを絞った現行の眼科治療を大きく変える可能性がある。私はまず受容体をノックアウトしたAPJKOマウスの血管発生期(P5)において、FITC dextran(4.4 kDa, 50 mg/mL, 50 mg/kg)を胎仔心臓から注入したところ、同齢野生型においてフラットマウント免疫染色において網膜血管からの蛍光漏出を認めた。そのため、網膜血管においてもアペリン/APJ系は血管の透過性制御に関わっていることがしめされた。また8週齢APJノックアウトマウスにレーザーによる実験的脈絡膜新生血管(CNV)モデルを作成しところ、CNVは野生型に比較しAPJノックアウトマウスで有意に小さく(p<0.001)、アペリン/APJ系が加齢黄斑変性症にも関与していることが示された。一方、網膜における生理的な血管新生において、アペリン/APJ系は未熟なグリア細胞を成熟化させ、血管新生を抑制する働きを既に報告しているが(Sakimoto et al. 2012)、CNVモデルにおいては、GFAP陰性PDGFRa陽性の未熟なグリア細胞は認められず、本経路とは別のメカニズムでCNVに関与していることが示唆された。いくつかの疾患モデルにおいてその関与がしめされたため、上記データにつき投稿予定もしくは掲載予定である。さらに、ヒト増殖糖尿病患者より切除された線維血管増殖膜におけるアペリン/APJ系の発現を確認するべく、現在附属病院倫理委員会への臨床研究計画作成中である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)