2013 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌における転移の早期診断マーカーの同定および解析
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24890175
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 拓也 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (30631767)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 転移 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌(oral squamous cell carcinoma: OSCC)は,患者のQOLと生命を脅かす重大な疾患です。初診時には約30% の患者においてリンパ節転移がみられ(Sano et al.Cancer Metastasis Rev, 2007. 26(3-4): p.645-62)、リンパ節転移の存在は患者の予後と強く相関していると報告されている(Beenken et al.Head Neck, 1999. 21(2): p.124-30)。したがって、OSCCの転移に関わる重要な分子経路を解明することは、腫瘍の悪性形質に関わるメカニズムの解明につながり、患者の生存率を向上させる効果的な治療法の開発のために極めて重要であると考える。一方、転移のメカニズムを詳細に理解するためには、癌のタイプごとにヒトの転移プロセスと類似した動態を示すモデルの存在が不可欠である。そこで、申請者は、GFPを導入したOSCC細胞株を用いて高転移株・肺転移株を樹立することに成功した。申請者が樹立した高転移株を用いて新たに転移能増強に関わる分子に関してマイクロアレイ解析を行ったところ、高転移株では、分子A肺転移株では、分子Bの発現が著しく上昇していることが確認できた。そこで、大変興味深い事には、分子A、分子Bの発現上昇は生命予後の悪化に強く関連しているとの報告がある(M。しかし口腔癌において、いまだ転移と予後との相関を示唆する報告はない。以上より、本研究の最大の目的は、OSCCの転移機構を遺伝子発現異常探索によって解明し、OSCC患者におけるリンパ節転移に関する予測、あるいは診断マーカーを発見のするとともに、さらに、分子標的とする革新的な癌治療法開発につなげることである。現在分子A、分子Bの遺伝子・タンパクレベルでの発現を患者検体を用いて確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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