2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性移植片対宿主病における調節性T細胞のBH3プロファイリング
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24890180
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
河野 豊 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80398320)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 調節性T細胞 / 慢性移植片対宿主病 / BH3 profiling |
Research Abstract |
慢性移植片対宿主病(以下cGVHD)患者末梢血中におけるCD4陽性調節性T細胞(Regulatory T cell以下Treg)とnon-TregであるCD4 conventional T cell (以下Tcon)でのアポトーシスにおけるプロファイリング(BH3 profiling)を行うことが本研究の目的である.当該年度においては,まずフローサイトメトリーによりTregとTconの細胞集団を同定した.すなわち末梢血CD4陽性細胞のうち,TregはCD4+ CD25medium-high CD127lowであり,TconはCD4+CD25negative-low CD127medium-highと2つの集団に分かれ,これら2つの細胞集団ではTregはFoxp3が陽性,Tconは陰性であった.次にこの2つの細胞集団におけるBH3 profilingを行うため,上述した表面抗原に対する蛍光色素標識抗体でTregおよびTconを区別した後,JC-1色素を用いてミトコンドリアの膜電位変化を各BH3ペプチド投与時で検討した.その結果,Puma 100uM,Bmf 100uMペプチド投与時にTconよりTregにおいてprimingされていた.次にミトコンドリアの膜電位変化を検出できるTMRE色素によるTregおよびTconのBH3 profilingをpeptideを減量して検討した.その結果,JC-1で検討した時と同様にPuma 10uM, Bmf 10uMのペプチド投与においてTconよりTregの方がprimingされており,他のペプチド投与時もJC-1の結果と同様のパターンであった.以上よりTMREによるBH3 profilingは,TregおよびTconのアポトーシスのパターンを検出するのに有用である可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TMRE色素によるBH3 profilingが,JC-1色素によるBH3 profilingと同様のTregおよびTconのパターンが得られたため.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は,予定通り進んでおり当初の計画のとおりすすめている. このため研究計画に変更はありません.
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Research Products
(1 results)