2013 Fiscal Year Annual Research Report
新生児集中治療室における保育器内環境整備と保育器交換・消毒方法に関する検討
Project/Area Number |
24890182
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
笹田 麻由香 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (40635455)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 保育器 / 新生児集中治療室 / 感染予防 / 環境整備 / 常在細菌叢 |
Research Abstract |
本研究は、閉鎖式保育器内部の細菌の検出状況を細菌培養検査にてモニタリングし、高温多湿環境における閉鎖式保育器内部の細菌の有無および菌種、閉鎖式保育器の清掃と消毒の効果を明らかにすることを目的とした。 ①消毒の効果:使用済みの保育器をアルキルジアミノエチルグリシン・紫外線殺菌灯にて消毒を行い、保育器内部の細菌培養検査を行った。消毒した保育器からは、いずれも細菌の検出はみられず、消毒の効果が明らかとなった。 ②消毒薬を使用した清掃の効果:使用中の保育器を、消毒薬を使用して清掃を行う群と乾拭き群に分け、使用7日目、14日目の保育器内部の細菌倍湯検査を実施し、保育器の清掃効果に関して比較検討した。清掃を行った群・乾拭き群ともに細菌の検出はみられなかったことから、高温多湿環境という条件のみでは保育器内での細菌の増殖は認められないことが明らかとなった。生後に細菌叢を獲得する新生児の存在や、治療・ケアにより感染の機会が増加することが、保育器からの細菌検出の原因となることが示唆された。 ③今後の課題:この研究は、当初、閉鎖式保育器内部の細菌とともに、新生児の皮膚における細菌の動向を把握する予定であった。両者の動向を把握できれば、保育器の清掃・交換・消毒の時期や方法を検証するデータが得られると考えていたからである。しかし今回は、低出生体重児への倫理的側面を考慮し、新生児人形を使用しての調査とした。実際に早産児を対象とした調査を行うには、皮膚表面の細菌培養検査が必要である。検体採取の具体的方法や研究の倫理的側面に関して、本来であれば治療の必要のない新生児の皮膚から病原菌が出た際の対応等、データ収集を行う際前段階での対応策が課題として残されていると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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