2013 Fiscal Year Annual Research Report
触媒メカニズムに基づくヒストン脱メチル化酵素(LSD1)阻害薬の創製
Project/Area Number |
24890193
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 幸裕 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30636402)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 創薬化学 / ドラッグデザイン / 低分子薬物 / エピジェネティクス / ケミカルバイオロジー |
Research Abstract |
平成24年度までに阻害剤を標的酵素に効率的に送り届ける「究極のドラッグデリバリー型分子創製」という新たな概念に基づき、LSD1阻害薬を設計、合成し、活性評価を行ったところ、高活性かつ高選択的にLSD1を阻害する新規LSD1阻害薬を見出している。また、LSD1のX線結晶構造を基に構造展開を行ったところ、高活性化かつ高選択的なLSD1阻害薬NCD25を初めとする一連の化合物の創製に成功している。25年度はLSD1阻害薬の、①阻害メカニズム解析、および②細胞系での活性評価を中心に行った。 ①阻害メカニズム解析:酵素速度論的解析とMALDI-TOF MS解析を用いた。酵素速度論解析では、見出したLSD1阻害薬が、不可逆的な阻害活性を示すことが示唆された。一方、MALDI-TOF MS解析ではLSD1阻害薬と補酵素であるFADとの付加体および、阻害薬のデリバリー機能を有する輸送体に由来するMSピークが検出された。以上の二つの結果は、見出したLSD1阻害薬がドラッグデリバリー型の機構でLSD1を阻害していることを支持した。 ②細胞系での活性評価:高い活性を示したLSD1阻害薬に関して、子宮頸がん細胞HeLaおよびヒト神経芽細胞腫SH-SY5Yに対する増殖阻害活性をMTTアッセイを用いて評価したところ、一連のLSD1阻害薬は高いがん細胞増殖阻害活性を示すことが明らかとなった。特にLSD1阻害薬NCD38に関しては、正常細胞に影響を与えることなく、マウス白血病細胞の分化を誘導し、その増殖を阻害することも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Lysine-specific demethylase 1-selective inactivators: protein-targeted drug delivery mechanism.2013
Author(s)
Daisuke Ogasawara, Yukihiro Itoh, Hiroki Tsumoto, Taeko Kakizawa, Koshiki Mino, Kiyoshi Fukuhara, Hidehiko Nakagawa, Makoto Hasegawa, Ryuzo Sasaki, Tamio Mizukami, Naoki Miyata, Takayoshi Suzuki
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Journal Title
Angewandte Chemie International Edition
Volume: 52
Pages: 8620-8624
DOI
Peer Reviewed
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