2013 Fiscal Year Annual Research Report
アルファ・シヌクレインの神経毒性及びプリオン様伝播の分子機構の解明とその臨床応用
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24890197
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
建部 陽嗣 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00637027)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | α-synuclein / オリゴマー / 線維 / バイオマーカー / CSF |
Research Abstract |
本研究の目的は、パーキンソン病(PD)に特徴的な病理所見(Lewy小体)の主要な構成成分であるα-シヌクレイン(α-syn:14,460Da)蛋白について、未だ解明されていない神経毒性を有する可溶性α-synオリゴマーの構造及び伝播様式とその分解過程を明らかにすることである。加えて、PD患者における細胞外液中のα-syn構造をPD診断バイオマーカーおよび治療目的として臨床応用するための研究基盤を確立することにある。 今年度は、マウス初代培養細胞(海馬神経細胞)におけるα-synの分布を観察した。結果は、1)α-Synはシナプス前ボタンおよび細胞体に高濃度で存在した。2)α-Synが存在しない神経細胞は、グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)、パルブアルブミン、ソマトスタチンで染まる抑制性ニューロンであった。3)α-Syn陽性神経細胞は、興奮性シナプスのマーカーである小胞グルタミン酸輸送体-1と共局在した。4)この局在パターンは海馬神経細胞限定的なものであった。5)作成した高分子α-synを初代神経細胞に添加すると、GAD陽性細胞においては凝集体が形成されなかった。以上より、α-syn発現の調節は、興奮性ニューロンと抑制性ニューロンによって異なる可能性が示唆された。 また、精製したα-synおよび髄液(CSF)中のα-synは、分子ふるいクロマトグラフィー(SEC)にて約60kDa画分に溶出されるが、SDS-PAGEでは15kDaを示すことを観察した。この分画成分を尿素処理しても変化が無いことから、SECで見られる約60kDaのピークはα-syn単量体であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)