2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成蛋白(BMP)と局所注入療法を併用した新しい低侵襲脊椎固定術の開発
Project/Area Number |
24890203
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松本 富哉 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 登録医 (50637014)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 骨形成蛋白(BMP) / 脊椎 / 局所注入 |
Research Abstract |
脊椎最後方要素であるため経皮的に処置可能である脊椎棘突起に着目し、骨形成蛋白(bone morphogenetic protein; BMP)を用いた局所注入での棘突起間固定術の確立とその有用性を評価することを本研究の目的としている。我々が以前に報告した小切開法による棘突起間固定術モデルのデータを参考にしてBMPの使用量を30, 60, 120μgの3群とした。次にBMP局所注入による骨延長の期間短縮うさぎモデルに用いたBMPの担体を参考にし、リン酸緩衝食塩水(PBS)、合成ポリマー、β-リン酸三カルシウム(β-TCP)を配合した担体を使用、より靱帯内に注入しやすいようにPBSの比率を調整したマテリアルを作成した。使用動物としては日本白色うさぎのリタイアモデル(3.5-4.5kg)を使用し、脊椎最後方要素である棘突起間内に皮下から直接マテリアルを注入するのが困難であることから、第5、第6棘突起と棘間靱帯を展開し棘間靱帯内へのBMP+担体の注入実験を行った。BMPを棘間靱帯内に注入し靱帯内骨化を惹起することで棘突起間に骨性架橋を行い、6週で評価予定であった。しかし棘間靱帯内での骨化が乏しいため高用量BMP使用、16週までの経過で評価をおこなったが、レントゲン評価では骨性架橋は得られず、また力学的評価(徒手脊椎固定評価、3点曲げ試験)では固定性は不良であった。原因としてはうさぎ棘間靱帯が非常に菲薄化したものであり、靱帯内にBMP+担体を留置しておくことが困難であったことが考えられる。今回の結果からはうさぎでの局所注入での棘突起間固定術モデルの作成は困難であり、今後は棘間靱帯成分がしっかりしており、BMPを靱帯内に注入、留置可能な大動物(イヌやヒツジなど)で実験をおこなっていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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